日本経済が縮小し続けている時に、逆に日本の政治的影響力を拡大させることは難しい。とりわけ、中国など周辺国家への挑戦を通じて拡大を実現するのは不可能だ。日本はこの路線を何度も試みるのではなく、新たな「日本復興」の道を探すべきである。
中国も周辺国家も日本が国力を高める上での障害物ではない。中国は日本とともに発展し繁栄しようと心から願っているが、日本はウィンウィンの関係は「中国の台頭をさらに速める」結果になるのではないかとつねに考えているようだ。日本の中国への警戒は世界で最も強いように見える。中日の国民は互いに嫌悪感を持っているが、日本人の嫌中感情は国の利益に対する憂慮から来る部分が大きく、中国人の反日感情はもっと感性的なもので呼応性が強い。
日本の指導者はよく「中国の台頭は日本にとってのチャンス」と言う。この言葉の内容自体は真実だが、日本人がこの言葉を口にする時、「本心」から言っているとは限らない。野田首相が優れた日本の指導者になりたいのであれば、この言葉の中にしみこんでいる日本社会の複雑な感情を取り除き、日本人の心からの言葉に変えていくよう努力するべきだ。
中日韓の3カ国はいずれも人類の現代化の後発者であり、社会には根深い欧米崇拝心理がある。現時点で、この心理が与える負の影響が最も大きいのは日本である。「アジア回帰」をすべきかについて、日本は一貫して優柔不断で、損得にばかりこだわっている。
これまでの日本の首相の中には、傍から見て日本人の中で「度量が最も狭い」人のように思える人物もいた。彼らは率先して面倒を起こし、無責任な発言をし、世界経済大国の首脳らしい視野と度量がまったく感じられなかった。野田首相が国際社会の日本の首相に対するイメージを一新することを願う。
(ソース:環球時報)
「北京週報日本語版」2011年8月31日
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