本誌記者 蘭辛珍
「西部地区の中国経済版図における地位はさらに高まる見込みがある」。西北大学中国西部経済発展研究センター常務副主任の姚慧琴教授はこう述べる。
中国社会科学院の協力の下、姚教授とそのチームは数カ月にわたって研究を行い、西部地区経済成長品質評価と西部重点経済区発展研究の課題報告『中国西部経済発展報告2011』を完成させ、7月24日に対外的に発表した。
『中国西部経済発展報告2011』によると、中国西部地区の経済成長率は全国一で、2011年の年間成長率は13%に達する見通しだ。
新疆金風科技股份公司の風力発電設備生産現場 (趙戈撮影)
この半年、西部地区の経済成長率は「けん引車」的な勢いで発展し続けている。国家統計局のデータによると、上半期の北京、上海、広東など東部の省・直轄市のGDP成長は鈍化し、成長率はいずれも10%を下回ったが、西部地区は2ケタ成長を保ち、平均成長率は13%に達した。「西部の星」内蒙古の経済成長が目立ち、成長率は16.5%に達し、全国平均の9.6%を大きく上回った。
「これは中国経済成長の重心が次第に中西部へと移っていることを物語っている」。民族証券の陳偉研究員はこう語る。陳氏の考えでは、今後10年間、中国西部地区は東部地区よりも投資価値が高くなり、投資機会も東部地区より多いという。
中国東部沿海地区はすでに競争優位性を失ったのか?中国経済の今後の成長は西部が頼みになるのか?こうした問題に、今、中国経済学者や企業家たちの注目が集まっている。
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