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外資に買収される中国固有ブランド

 本誌記者 蘭辛珍

7月11日、ネスレ社は、中国国内ブランド徐福記国際集団(以下、徐福記)の60%株式を17億ドルで買収することで徐福記と合意し、すでに株式売買契約に署名したと発表した。今年に入ってから、外資企業による中国固有ブランド買収はこれが35例目、4月18日に銀鷺食品集団の60%株式を取得しているネスレにとっては、今回が2度目の中国固有ブランド買収となった。徐福記と銀鷺はどちらも中国で有名な食品ブランドである。

北京にあるネスレ(中国)本社 (張伝奇撮影)

今回買収に合意した徐福記は中国最大のキャンディーブランドで、製菓会社の1つだ。業界内では、ネスレの徐福記買収は、徐福記を通じて中国国内のキャンディー・菓子類市場でより一層競争力を増していきたいと考えてのことだ、と見られている。

しかしながら、もとはと言えば単なる市場拡大を狙った合併買収行為が、中国国内でまたしても激しい反響を呼んだ。人々は、徐福記がネスレに買収された後、徐福記という中国固有ブランドが徹底的に市場から消えてしまうのではないかと懸念している。

中国電子商会の陸刃波副秘書長の話によると、今のところ大部分の中国企業には自社のブランドを守ろうという意識がなく、ひとたび合併買収された後はほとんどのブランドが失われてしまうという。多くの外資企業が重視しているのは、中国固有ブランドが苦労の限りを尽くして培った販売ルートと取次販売リソースであり、ブランド価値ではない。

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