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政府の支出をいっそう透明に

 

 受動的公開から主動的公開にするには

竹立家教授は、「三公」経費を透明化するための最も根本的な方法は制度だと述べている。まず、各部門の「三公経費」使用状況を細目まで透明化する。そうすれば市民や世論の監督を受けられる。この制度は必ず構築し整備しなくてはならない。

さらに整った情報公開制度と審査制度を設けることが必要で、特に審査制度を確立するべきだ。「三公消費」の金額が各部・委員会に報告された後、誰が許可し、誰が審査するのか、審査の結果事実通りではなかった場合、どのように追究するのか。各部・委員会、もしくはある部・委員会の数字だけ「三公消費」が公表され、公表したがらない部門があった場合はどうするべきか。こうしたことに関する制度を確立しなければならない。どの部門にも制度を作って規範化し、申告をオープンで透明なものにし、数字は事実通りか、真実か、信用できるかを審査する厳格な審査制度を設けるべきである。

このほか、懲罰制度も構築すべきだ。「三公消費」の数字を報告した後、でたらめな数字を報告したり、報告すべきものを報告しない部門があっても、どの部門のトップも懲罰されず、部門の権利職位にも何ら影響がないようでは、問題を解決することはできない。期日通りでなく、真実でなく、十分でない部門に対して問責制を実施し、理由なく公開を遅らせたり公開された数字に偽りがあった場合は懲罰しなければならない。

竹教授は、「三公」経費公開は目的ではなく手段にすぎず、その目的は特権腐敗現象の蔓延と普遍化の防止だと語る。

中共中央党校学習時報社の副編集査定者である鄭聿文氏は次のように述べている。「三公」経費公開は納税者の税金を政府がどう使ったのかを社会に知らせるだけでなく、より重要なのは公開を通じて政府の無駄遣いの習慣を抑制し、納税者の税金を正しく使わせるようにすることだ。そのためには、予算公開の制度と手順を完備し、問責面で工夫が必要である。

中国に差し迫って必要なのは「三公」経費公開の絶対的な制約体制の構築である。期日通り公開できない部・委員会や公金を湯水のように使って浪費しているところに対しては、厳しく問責すべきだ。これまで中央の「三公」消費抑制効果が顕著でなかった大きな原因は、懲罰が十分でなかったことである。

次に、立法によって予算公開の内容、方法、主体、期限、説明言語などを定め、各級人民代表大会が「三公」消費予算を査定し、細分化基準を確定し、分かりやすく一目瞭然なものにする。現在公開されている内容には改善すべきところが多く、予算科目を完備し具体項目を細分化する必要があり、特に「その他支出」で「三公」支出を大括りにしてあいまいにするのを厳しく制限するべきである。同時に公開のスケジュールと公開周期ごとの最終期限を明確に定め、関連部門がでたらめの帳簿で市民を目くらまししたり、故意に公開を遅らせたり拒んだりするのを防止する。

第3に、予算管理体系を完備し、財政予算内と予算外の2種類の管理体制を統一し、地方と部門の「小金庫」(裏金)作りを厳しく防止する。財政総予算、部門予算、専門項目資金など全ての財政収支を予算管理に組み入れ、毎年監査で指摘された問題のある資金項目を含む各予算、決算を全て公開し、全社会の監督の下に置く。

第4に、人民代表大会の審査監督力を強化し、各級人民代表大会は「三公」消費に対する監督責任を負い、同時に監査独立監督の職能を際立たせる。ただし、これには『予算法』、『監査法』などの法規を早急に改正し、互いにリンクさせ組み合わせて、真に実施でき違法後の責任追究が可能な法律とすることが必要となる。

鄭聿文氏はこう語る。「予算民主化の推進にともなって、中央から地方に至るまで、予算公開は強化されつつある。『三公』経費の公開は、総体的に厳格な制度を設け、措置を手配して、公民の知る権利、参与権、監督権の実現を確保することが必要である」。

 

付録:2010年中央機関「三公」経費支出状況

 

2010年中央機関の三公経費は94億7000万元。うち公用車購入費が61億6900万元、公務接待費が15億2800万元、外遊費が17億7300万元。

(ソース:財政部)

「北京週報日本語版」2011年7月29日

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