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中国、社会基本養老制度の全国民カバー実現へ

 

スタートの保障基準は低くともカバー範囲は広く

都市住民養老金は基礎養老金と個人口座養老金から成り、終身支給される。中央が確定した基礎養老金基準は1人当たり毎月55元である。地方政府は実際状況に応じて基礎養老金基準を引き上げることができ、保険料を長期にわたって納入した都市住民に対しては基礎養老金を適宜追加支給することができる。引き上げ分と追加支給分の資金は地方人民政府が支出する。個人口座養老金の月別受給基準は個人口座の残高を139で割った金額とする。

浙江省諸暨市では養老施設の規範化管理を強化し、高齢者の権益を守り、養老事業の健全な発展を促進している。写真は浙江省諸暨市の富潤老年康楽センターでボウリングに興じるお年寄りたち(cfp)

新農村保険基準と同様に、都市住民養老保険の毎月の基礎養老金基準は中国の現在の経済全体の発展水準と比較してそれほど高いものではなく、現在の物価水準では正常な生活の必要を満たすことができない。体面ある生活となればなおさらだ。

しかし、だからといって中国社会保障制度の飛躍的進歩を否定することはできないと第一財経研究院の王瑩研究員は言う。中国第6回国勢調査の結果によると、現在65歳以上の人口は約1億1900万人で、総人口の8.87%を占める。王瑩氏によれば、中国はすでに高齢化社会に入っており、こうした「未富先老」の局面が中国の養老保障体系にとって厳しい試練となり、中央政府の養老保険制度の構築を加速させた。都市従業員養老保険と比べ、住民養老金の55元という受給基準は低すぎるとは言え、新農村保険と都市住民社会養老保険の試行により中国の養老保険はすでに制度上は「全国民カバー」を実現したことになり、中国社会保険制度構築における飛躍であることは間違いない。

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