2011年1月10日に開催された中国共産党第17期中央紀律検査委員会第6回全体会議で胡錦濤総書記が指摘した通り、われわれは反腐敗 ・清廉政治提唱の目覚しい効果に目を向けるべきであると同時に、反腐敗闘争の長期性、複雑さ、困難さも見つめるべきであり、より固い決意と強力な措置で腐敗を罰し、効果的に防止し、より科学的な反腐敗・清廉政治提唱を行っていかねばならない。
新世紀に入ってから、特に党の第16期三中全会以来、中国共産党は科学発展観によって反腐敗・清廉政治提唱活動を統率し、清廉な党風の確立と反腐敗活動が社会主義の方向に向かうことを堅持し、党の政治紀律を守ることを終始第1に考えてきた。また、国民の根本的利益を守り発展させることを清廉な党風の確立と反腐敗活動の出発点とし、足がかりにしてきた。標本兼治、総合管理、処罰と防止の並行実施、防止重視の方針を堅持し、教育、制度、監督を同じように重んじる科学的な腐敗処罰防止体系を構築した。社会主義民主政治の発展を堅持し、権力の腐敗を抑制する民主監督メカニズムを作り上げた。また、社会清廉政治文化の浸透力を拡大し続け、社会主義核心価値体系を確立した。さらに、国内の反腐敗体系と国際的反腐敗協力体制という2つの資源を計画的に活用し続けた。こうして確かにかつてないほどの成果を上げたのである。
もちろん、反腐敗闘争の状況はまだ非常に厳しい。その厳しさは主に次のような点に表れている。①一部指導幹部の理想や信念が揺らぎ、贅沢と浪費に走り、享楽主義が深刻である。②一部指導幹部が職権や職務を利用して不法に利益を得ようとする問題が目立ち、特に高級幹部の腐敗事件が時折り発生し、社会に悪影響をもたらしている。③一部の分野で腐敗現象が起きやすく、多発しており、大きな事件や重要事件が頻発している。このほか、国民利益に損害を与える問題や国民が強く反発している不正の風潮の一部はまだ効果的な解決が見られていない。④十分に実施されていない反腐敗・清廉政治提唱法規制度や政策措置もある。⑤紀律検査監察の取り組みにまだ弱い部分がある。
党中央は腐敗状況の深刻さを十分承知している一方で、腐敗の抑止と克服に自信を持っている。事実、党中央の反腐敗に対する堅固な政治意志、政治公約、政治決意により、反腐敗と腐敗撲滅の環境が整ってきた。反腐敗闘争全体構想と基本戦略が整備され、民主法制の確立が絶えず推進され、反腐敗に役立つ法制環境がすでに作り上げられた。中国の改革の歩みが速まり、社会のモデル転換がほぼ完了したのにともない、反腐敗は人々の心に深く浸透し、国民の反腐敗闘争への意欲は空前の盛り上がりを見せている。これによって、党内の腐敗事件が必然的に減少傾向に向かうことが決定づけられた。
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