――先生のお知り合いの中国共産党員には誰がいますか?その印象は?
知っている中国共産党員は多い。そのうちの1人がイスラエル・エプスタインで、とてもよく知っている。エプスタインのことは強く印象に残っている。彼は何年も牢獄に入れられた後も共産党員として信仰を守り続け、共産主義を偉大な事業としてとらえていた。大変聡明な人で、一生を共産主義と労働者に捧げることを望んでいた。
王光美もとても強く印象に残っている。人民大会堂で長時間話したことがあるが、彼女は勇敢な女性で、文革でいやというほど迫害を受けたにも関わらず、名誉回復後は依然として共産主義事業と国家建設、貧しい子供たちのために努力した。
――なぜ中国共産党は執政党として成功すると思うのですか?
中国共産党は多くの成果を収め、当時飢えと貧しさに苦しみ搾取を受けていた労働大衆を率いて、それまでとは違った社会制度を創り出した。この社会では、すべての人が飢えることなく、生活水準は明らかに向上し、すべての子供が学校教育を受けられ、数百万の労働者の子供も大学に行くことができるようになった。ごく少数の特権階級のためではなくすべての人の福利を図った。これは発展途上国にとって大きな成果だと思う。
中国共産党が執政党として成功しているのは、常に活力にあふれ、不断の革新を行って、新たな形式と新たな理念を打ち出しているからだと思う。共産主義政党は時代と共に発展し、新たな問題を理解しなければならない。中国共産党員は世界で何が起きているか、中国で何が起きているかをすぐに知るためのルートを持っているし、世界情勢と中国の実情に客観的かつ理智的に対応する能力がある。
――『北京週報』の読者に伝えたいことは何ですか?
中国の労働者と農民に対してはこう言いたい。中国の労働者と農民は大きな成果を収めたが、まだやらなければならないことはたくさんある。世界にはおそらく天国はないかもしれないが、ほとんどの人、ひいてはすべての人がより幸せに暮らし、仕事がより楽で、仕事時間がより短く、皆が整った社会保障を享受し、すべての子供が学校に行けて、すべての優秀な生徒が大学に行けるような社会を築くことはきっとできると思う。
ドイツ社会主義者に対しては、中国共産党員はなおも共産主義の特質を保ち、依然として中国の社会主義建設を導いていると私は確信しているし、中国共産党員はもう資本主義になったとか資本主義を実行しようとしているなどと言うのは全く意味がない、ということを言いたい。
その他の人に対しては、中国を恐れるのはまったく意味のないことで、この世界は十分に大きく、1人1人に自分が発展する余地がある、中国を敵やライバルと見なさないでほしい、と言いたい。
テオドール•ベルクマン教授略歴
1916年ベルリン生まれ。ドイツ共産主義学者であり、50作以上の農業政策と労働者運動に関する著作の作者、翻訳者、出版者。1978年以来、中国の最新の政治と経済発展状況を知るために何度も中国を視察した。2009年の中華人民共和国成立60周年の際、中国の社会主義建設とマルクス主義の中国での将来について本誌のインタビューを受けている。
「北京週報日本語版」2011年6月24日
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