本誌記者 唐元愷
第6回中国国勢調査の結果が発表された後、国家人口・計画出産委員会総合改革専門家グループ副グループ長で北京大学人口研究所教授の穆光宗氏は本誌の取材を受け、調査結果データに反映された中国の人口変化傾向と中国が取るべき対策について考えを述べた。
穆光宗氏
――第6回国勢調査の結果、中国大陸部の現有人口は13億3900万でした。この数字の背後にはどのような人口情勢と出生状況が反映されているのでしょうか?
人口総数は問題の表面的事象にすぎない。中国の人口問題の重点、難点、痛点はいずれも構造面にある。13億3900万という人口の背後にある構造的アンバランスに大きな危機と深刻な課題が潜んでいることに気づくべきだ。
第5回国勢調査と比べ、中国の人口総数はあまり増えていない。これは次のような重要な事実を証明している。中国の出生率と人口の自然増加率は1990年代から比較的低い水準になり始め、今ではそれがさらに顕著になり、中国はすでに安定した低出生率・低増加率段階に入った。理想的な子供の数が平均で2人を下回るという「低出生文化」がすでに出現しており、その影響で出生率が低下せざるを得ない状況になっていくだろう。「一人っ子政策下の高齢化」はきわめて独特な中国的現象であり、中国が非常に大きな構造的課題を抱えていることを意味している。
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