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外貨準備をめぐる中国の困惑

 

■外貨準備はすでに過多

「外貨準備はすでに損失を被ったのかどうか」をめぐり論争が続いているが、「中国の外貨準備は過多」という見方で一致している。

中国人民銀行の周小川行長は4月18日、清華大学の金融ハイレベルフォーラムで、「外貨準備はすでに中国が必要とする合理的な水準を超えている。外貨の蓄積は過多であり、市場の過多な流動性がもたらされ、中央銀行のヘッジ対策の圧力も増している」と率直に語った。

中国の巨額の外貨準備は、政府が極力求めたものではなく、様々な要素が互いに作用した結果である。78年、外貨準備はわずか16億7000万ドル、79~89年は毎年、外貨準備高はいずれも200億ドルを超えてはいない。92年に改革開放を拡大した後、政府が輸出奨励策と、優遇政策で外国の直接投資を誘致する政策を実施して以来、外貨準備は大幅に増加し始めた。06年2月には日本を抜いて世界1位に、同年10月には1兆ドルを突破、今年3月には3兆ドルを超えた。

膨大な外貨準備を保有していることは、伝染的な資本の大量流出を回避し、為替レート安定を維持する上でプラスであり、将来の国際収支の不確定性に対応し、正常な輸入と債務償還の支出を保証することができる。だが、外貨準備は「諸刃の剣」であり、多過ぎる外貨準備もマクロ経済の各方面にマイナスの影響をもたらすことがある。

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