本誌記者 蘭辛珍
中国は非鉄金属の生産総量に対する抑制政策を継続的に実施している。4月25日に工業・情報化部が対外向けに発表した『2011年レアメタルの生産指令計画に関する通知』で、各地域のタングステン、アンチモン、錫、モリブデン、レアアースなどレアメタルの2011年の生産量上限に関する指標を明確な形で設け、各地の主管部門及び企業に対して、上限指標に基づいた生産を行うよう求め、規定数量外の増産や計画以上の生産を禁止した。
河池市津泰資源再生有限公司の電解生産ラインで亜鉛塊を計量する作業員
4月14日には、工業・情報化部、国家発展改革委員会、国土資源部などの部・委員会がすでに電解アルミ産業の生産能力過剰と重複建設を抑制し健全な産業発展を導くための緊急通知を発表していた。この通知は各地で建設予定の電解アルミプロジェクトを早急に差し止めるよう求め、規定に違反してプロジェクトを認可し続ける行政管理部門に対しては、法に則る形で関係責任者の責任を追及するものであった。
また、中国非鉄金属工業協会の関連資料によると、中央の関連部・委員会で、今年から2015年までの5年間、10種類の非鉄金属(銅、アルミ、鉛、亜鉛、ニッケル、錫、アンチモン、マグネシウム、海綿チタン、水銀)の生産量を4100万トン以内に抑える政策が決定された。内訳としては、現在、粗銅500万トン以内、鉛550万トン以内、亜鉛670万トン以内の抑制が確定している。
銅、アルミ、鉛、亜鉛など生産能力過剰な非鉄金属に対する生産量の抑制は2007年から実施されており、レアアース、タングステン、アンチモンなどのレアメタルへの抑制は2010年から実施されている。
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