民主集中制の長所は数多い
民主集中制にはどんな長所があるのか。換言すれば、民主集中制にはどんな優位性があるのか。簡単に言えば、民主集中制による政策決定を経て、集団の智恵を集め、勝算を強め、過ちを少なくし、しかも即時に実施できることである。鄧小平氏は「民主集中制もわれわれの優越性である。この種の制度は人民を団結させるのに至便であり、西側の民主に比べて長所が多い。われわれがある決定をすれば、すぐに実施することができる」(鄧小平文選第3巻257頁)と指摘。中国共産党は約370万の基層党組織を有しており、党員はおよそ7800万人。中共中央政治局と常務委員会が政策決定をすれば、上意下達式に即刻、各基層に伝達されてそれぞれが着実に行動する。これが中国共産党の政策決定の特色、優位性なのである。
例えば、中国政府による震災救援、とくに大自然災害が発生した場合、各級党委員会の指導者や解放軍の士官や兵士、レスキュー隊、数多くの住民が即時に現場に駆けつけ、震災後の復旧作業も迅速かつ効果的に進められるのは、それこそ中央が政策決定で民主集中制を実行しているからである。党中央の命令は徹底され、責任のなすり合いもなく、各級党組織は中央の政策決定を貫徹、着実に実施することに力を尽くす。
およそ重要な政策決定を実施する前に、中国共産党には事前に各民主党派の意見を聴くという慣例がある。長期にわたり形成されてきた政治協商制度の行動の1つ。総じて、民主集中制は中国共産党の根本的な組織・制度、指導制度であるのみならず、中共中央が政策決定する際に依拠する要となる「法宝」なのである。
「北京週報日本語版」2001年5月23日 |