中国の改革開放は経済体制改革だけを進めたわけではない。経済体制改革はまさしく政治体制改革によって始まるものだし、そしてそれは今も積極的かつ確実に推進されている。
中国共産党第11期三中全会の後、指導幹部終身制の廃止、集団指導体制の確立、法治国家基本戦略の実施、党内民主と人民民主の拡大、党政分離(党と政府の分離)、政企分離(行政管理と企業経営の分離)など、改革開放戦略方針実施のために組織的保障と政治環境を提供してきた。
「現在、中国共産党中央委員会はすでに差額選挙を行っており、最高指導層は全員、任期が2期10年を超えることはない。退職年齢は組織制度で厳格に規定されている」と李君如氏は言う。
今年中国は中国の特色ある社会主義法律体系の確立を宣した。2010年末現在、中国はすでに現行有効法律236件、行政法規690件余り、地方性法規8600件余りを制定した。これは、この国が法治国家への道をしっかりと歩んでいることの明らかな証拠である。
中国はまた、国民の知る権利、参加する権利、表現する権利、監督する権利を保障しなければならないことも意識しており、これらは党代表大会の報告に盛り込まれている。
それには、インターネットでの民意伝達を奨励して政府の改善作業を促進することも含まれる。
中国政府は多くの出来事で広く支持されている。海外華人が団結して守った北京オリンピック聖火リレー、汶(ブン)川地震被災地に対する効果的な被災者救済と復興、国際金融危機対応の成功・・・・・・そして最近では中国政府が行ったリビアからの中国人大規模退避も、国民に誇りを感じさせた。
同時に、中国と世界経済の間には相互に依存する不可分の関係が築かれた。世界第二の経済体、第二の貿易大国である中国に深刻な内乱が起きた場合、世界経済がどのような状況に陥るのかは想像もつかない。
国際金融危機の発生後、2009年に中国経済の世界経済成長貢献率は50%に達し、2010年には3分の1に達して世界トップとなり、世界経済の衰退を食い止めた。
「中国の安定と発展は世界で広く理解され、支持されている。13億の人口を有する中国で深刻な社会動乱が発生するのを期待する国はいくつもない」。中国共産党中央党校の厳書翰教授は言う。
五千年の歴史を持つ中国は、深刻で重大な災難の中から教訓を学び取ってきた。この国の人々は、近現代の屈辱と10年間の「文革」動乱のほかにも、旧ソ連解体、東欧激変、最近の西アジア・北アフリカ諸国動乱から、安定を維持することの重要性を強く感じている。
国情を顧みない西側式民主の強行移植が、多くの発展途上国に社会動乱や政治動揺をもたらす主な要因の1つであることは、すでに無数の事実によってはっきりと示されている。
戴秉国国務委員は、中国の戦略意図は一部の人が考えるほど複雑でも推測不能なものでもない、と語っている。中国の戦略意図は「平和的発展」という言葉だけで十分に表せる。それはすなわち、国内に対しては和諧と発展を求め、対外的には平和と協力を求めることなのである。
「北京週報日本語版」2011年3月24日
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