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日ロの領土紛争と見通し

 
ロシアのメドベージェフ大統領は2010年11月1日午前、南千島群島(日本では北方四島と呼称)の国後島に上陸した。これはロシアの国家元首が初めてロシアと日本との間で領土紛争が起こっている島嶼を視察することになる (ノーボスチ通信社)

ロシアは日本に対し強硬

領土紛争の問題でますます強硬になりつつある日本の立場について、ロシア側はこれは単なる領土の要求ではなく、歴史から現実にかかわる一連の重大な問題、とくに米国がアジア太平洋における軍事的配備を強化し、日米同盟を強化することでロシアに圧力をかけることと密接に関係しているため、果断かつ総合的に対応する必要がある、と考えている。

10年7月、ロシア議会上下院は、毎年9月2日を「第2次大戦終結記念日」に正式に定めることで、ソ連が日本に戦勝したことを記念し、日本に当時の無条件投降の歴史を覚醒させ、国際的道義の面から日本が敗戦国としての地位と「北方四島」の問題を新たに認識するよう圧力をかける、との決議を採択。日本はこれについて「非常に遺憾だ」と述べた。11月1日、メドベージェフ大統領は国後島を視察した。ロシアの最高指導者が「北方四島」に上陸したのはこれが初めてであり、日本側はこれに抗議し、前原外相は二国関係に「深刻な障害」となると表明。一方、ロシア外務省の報道官は、大統領による本国領土の視察は正常な行為であり、外国に事前に通告する必要はなく、日本の態度は「受け入れられない」と強調した。その後、メドベージェフ大統領はたて続けにシュワロフ第1副首相、セルジュコフ国防相、バサルギン地域発展相ら政府高官を「四島」に派遣し、将来の国防と経済建設について検討した。その意図は「四島」の統治と開発・利用だ。

11年2月7日は日本の「北方領土の日」(81年に日本政府が確定)であり、当日、日本の一部の右翼や個人は駐日ロシア大使館前で抗議デモを繰り広げ、ロシア国旗を焼き払った。大使館には、火薬のないライフル銃の銃弾が入った郵便物が送り届けられ、「北方領土は日本の一部である」と書かれたメモがあった。同日、東京で行われた「北方領土返還要求全国大会」で菅直人首相は演説し、メドベージェフ大統領が昨年11月に国後島を視察した行為は「許し難い暴挙」と強く非難するとともに、「北方領土問題は日本の外交にとって極めて重要な課題」との考えを示した。その上で、この問題の解決に力を尽くすと重ねて表明した。前原外相も大会で、「日本固有の領土を早期に取り戻すため、政治生命をかけて努力する」と強調。

日本の強硬な態度に、ロシア側はより強硬に対応し、ロシア外務省は当日、日本の指導部が発した容認できない発言に抗議する」との声明を発表するとともに、「東京がモスクワに領土を要求することは受け容れられない」と強調した。メドベージェフ大統領は9日の国家安全会議で「南千島群島は戦略的な意義を有しており、ロシアの不可分な領土である。ロシアは同地域を開発すると同時に、日本と協力を発展させなければならない」と表明。大統領は国防省に同群島の防衛を強めるとともに、現代的兵器の配備を増やすよう指示した。ロシアニュースネットは国防省の情報を引用する形で、ロシアがすでに「四島」に「S-400」は対ミサイルシステムを配備し、軍事力の配置をさらに強化する方針を明らかにした。2月10~11日の前原外相のロシア訪問は成果なく終わった。ロシア側は、日本側のこれまでの破壊行為は日ロ関係の建設的な発展にマイナスだと批判し、日本側は、北方四島は昔から日本に属しているとの考えに固執するなど、双方は領土紛争を解決する方法を見いだせていない。

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