展覧会を参観する梅屋庄吉のひ孫の小坂文乃さん(左から二人目)と福田康夫元首相夫妻
また、福田康夫元首相は次のように挨拶した。「先日、私は、上海万博会場で『孫文と梅屋庄吉展』を拝見する機会があった。日本に亡命中の孫文と梅屋庄吉の間に芽生えた友情が、ここ北京の由緒ある宋慶齢故居記念館庭園でも紹介されるなど、中国国内で、地域的な広がりをもって、孫文と梅屋庄吉の交流の歴史が次世代の若者に受け継がれていくことは大変素晴らしいことだと思う。このように、日中両国では、辛亥革命100周年を機に各種イベントが開催されている。両国国民が、日中が歴史上いかに深い関係にあったのかについて考えを新たにするとともに、相互理解を深めることは、中長期的に安定する日中関係を実現する上での礎となるものだ」。
テープカットの後、代表らは共に展覧会を参観した。今回の10日間にわたる展覧会では、写真や貴重な資料100点余りを披露し、上海万博で行なわれた「孫文と梅屋庄吉展」の全展示品だけでなく、宋慶齢故居に所蔵されていた関連資料も展示されている。その中には、宋慶齢が所有していた和服の帯や孫文の記念アルバム、孫文と梅屋庄吉夫妻との手紙などの展示品もあり、梅屋庄吉が孫文の中国民主革命を支援するために資金援助をし、宋慶齢との結婚を取り持ち、また孫文の死後も盟約を守り続け、中日友好のために全財産をつぎ込んだ歴史が生き生きと再現・記録されている。今回の展覧会は孫文・宋慶齢夫妻と梅屋庄吉に関する展覧会のなかでも、もっとも展示内容が揃った展覧会となった。
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