Imprimer cet article

Commenter cet article

トップ記事一覧  
◇まほらまの南京生活⑪◇~宣戦布告なき交通戦争~(~ウェンナン先生行状記~)

 

◇交通戦争ピーク時と現在の中国状況◇

中国は日本に比べて人口が10倍、国土面積は26倍もある。だからといって、年間の交通死者が日本の15倍あってもいいということにはならない。

 日本の交通死者数が半世紀前の状況に減少しているのに対して、中国の現在の社会は、日本の交通戦争がピークになった時とあまりに酷似しているように思う。このままでは、日本の交通戦争が、中国で再現されるのではないか。

 東京オリンピックと北京オリンピック、大阪万博と上海万博。年平均10%前後の成長となった日本の高度経済成長政策。世界の経済をリードし急成長を遂げている現在の中国経済。このような状況下で、中国が世界一の自動車王国となり、このままモータリゼーションに突入したのでは、交通事故死も世界一を保持することが憂慮される。

 中国で発生する交通事故の主な要因は、運転手も歩行者も交通ルールをまったく無視しているからだ。運転手は歩行者を無視し、歩行者は車を無視している。「歩行者優先」という標識があることはある。しかし、中国では“勇気あるもの”が優先者だといわれている。人や車を無視して先に出た方が優先となるのだ。一歩間違えれば、自分の命と引き換えの優先権である。 

◇道路の歩き方もルールを無視◇

 交通ルールを無視するのは、車を運転しているときだけではない。道路を歩いている時から無視している。大学構内の道路を歩く時、5、6人が横一列になって話しながら歩いている。それが2組いると、10人前後が横になって道路を歩くことになる。自転車で追い越そうとしてベルを鳴らしても、一向に避ける様子はない。やむなく横一列の右端を追い越そうとすると、突然このグループが道路右側によってきて右折する。他の通行する車や人など周囲には一切構わず、自分たちだけの都合で歩いている。この思考は車で高速道路を走るときも同じである。どんなに車が渋滞しても、少しでも隙間があれば我先に車を進めて行く。タクシーでもスクールバスも同じである。「あっ、危ない!」と、私はその度に思わず声をあげ、はらはらしながら乗っている。これまで大きな事故に遭っていないのは奇跡的といえるかもしれない。

 

   前のページへ   1   2   3   4   5   次のページへ  

北京週報e刊一覧
トップ記事一覧
インフレは依然、経済最大の潜在的懸念
「タイガーマザー」論争、どんな母親が優れているのか?
中国、水利整備を加速
潘魯生氏 手工芸による民族文化の伝承
特 集 一覧へ
第7回アジア欧州首脳会議
成立50周年を迎える寧夏回族自治区
現代中国事情
中国の地方概況
· 北京市  天津市 上海市 重慶市
· 河北省  山西省 遼寧省 吉林省
· 黒竜江省 江蘇省 浙江省 安徽省
· 福建省  江西省 山東省 河南省
· 湖北省  湖南省 広東省 海南省
· 四川省  貴州省 雲南省 陝西省
· 甘粛省  青海省 台湾省
· 内蒙古自治区
· チベット自治区
· 広西チワン族自治区
· 新疆ウイグル自治区
· 寧夏回族自治区
· 澳門特別行政区
· 香港特別自治区