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中国の「パンダ外交」

                 

         東京上野動物園に到着した中国から贈呈された「歓歓」(ホワンホワン)

半世紀以来、「パンダ外交」は中国外交の独特な方式となっている。現在、世界中の多くのところで中国の国宝といわれるジャイアントパンダの姿を目にすることができる。国宝のパンダは往々にして外交官や政治家にも劣らぬほどの力を発揮してきた。海外へ行くパンダの背後にあるのは、実は中国外交路線の方向性を示すロードマップである。

古来からある「パンダ外交」

中国の「パンダ外交」は千年にわたる歴史がある。日本の史料に残された記録によると、早くも685年に、則天武后はその即位の年に日本の天武天皇につがいのパンダ2頭と毛皮70枚を贈った。

西洋人はアーノルド・ダヴィトというフランス人宣教師から最初にジャイアントパンダのことを聞いた。ダヴィトは中国の野生動物を研究した最初の西洋人だった。1869年、遠く外国へと渡ったダヴィトはパンダ1頭の標本をフランス自然歴史博物館に贈った。これが西洋の国が迎えた最初のパンダだった。

1935年12月、ルース・ハークネスというニューヨークのファッションデザイナーが「蘇林」(スーリン)という若いオスのパンダを米国に連れて行った。1938年、ロンドン動物園でもイギリスの地を最初に踏んだ明という名のパンダを迎えた。

1941年、宋美齢はパンダ1つがいを米国に贈り、中国難民救済への謝意を示した。これが現代史におけるパンダ外交の始まりと言われている。この後、国民党政府は1946年にイギリス政府にパンダ1頭を贈った。

おおまかな統計によると、1936年から1946年にかけて、中国から運び出されたパンダは計16頭、ほかに最低でも70頭のパンダの標本が西側諸国の博物館に収められた。

新中国成立後の「パンダ外交」

新中国成立後、初めてのパンダ外交は1957年、贈り先は旧ソ連で、当時の中国とその兄貴分であったソ連との深い関係を象徴していた。1965年から1980年にかけて、中国は伝統的友好関係をもつ隣国である朝鮮にパンダ5頭を相次いで贈った。

「パンダ外交」の最も有名な事例は1972年。その年、ニクソン米大統領の歴史的訪中を迎えるために、周恩来総理はとくに米国に「興興」(シンシン)と「玲玲」(リンリン)という1つがいのパンダを贈呈した。

1982年以前は、中国の「パンダ外交」はいずれも純粋に政治的な贈呈というモデルだった。パンダが使節として相手国に到着した時には国賓級の待遇を受けることになった。この年は「パンダ外交の年」とも言える。米国に「興興」と「玲玲」という1つがいのパンダを贈呈したほか、中国と日本の国交正常化を鑑みて、日本にも「蘭蘭(ランラン)」、「康康(カンカン)」というつがいのパンダを贈った。当時の『人民日報』の記載によると、パンダを乗せた旅客機が日本の領空に入ると、編隊戦闘機で護衛されたほどだった。

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