07年初めから、北京園林緑化局の指示のもと、市林業調査設計院などの部門が具体的な湿地調査を担い、1年半をかけて北京市の体系的な湿地分類を提出し、湿地の分布や動植物の種類・分布状況を調べて、詳細な湿地分布図を作成するとともに、湿地資源保護のバックグラウンドとなるデータバンクをつくった。さらに、北京は「湿地資源のモニタリング・アセスメント研究」、「湿地生物の多様性研究」、「湿地保護と回復の対策研究」などの科学研究プロジェクトを完了させ、北京の湿地保護計画と科学的施策を策定するための基礎を築いた。
今や、北京には約5万1400ヘクタールの湿地があり、その面積は北京西郊外の名園である頤和園177個分に相当する。頤和園近くに住む梁さんは、「まだ少なすぎる。北京市総面積の3.13%にすぎないうえ、郊外にあるだけだ」と言う。だが、その彼も、今年中には新たな湿地公園が6、7カ所にできるかもしれず、2年以内には14(全市14の区・県に最低各1つ)の湿地公園が建設される予定であることを知っている。
先ごろ、北京市は、市クラスの湿地公園建設アセスメントのガイドラインを発表、湿地公園の建設を届け出た場合、景観補水費用での優待価格適用などの補助が受けられることを定めた。「湿地公園の中の湿地面積は公園総面積の30%以上でなければならず、8ヘクタールを下回ってはならない」という北京市園林緑化局野生動植物保護処の尹俊傑処長は、湿地は主に保護区であって、通常、人の出入りは制限されることを指摘したうえで、次のように語った。「今回のガイドラインは、湿地と都市の機能的公園の結合を狙ったもので、市民が湿地の恩恵を受けられるとともに、市街区の“ヒートアイランド現象”の緩和と気候温暖化の緩和を目的としている」。目下、北京市で水のある公園は73カ所、水辺の公園は11カ所、郊外の野原公園は103カ所にある。
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