依然として厳しい輸出
好調を見せるその他の経済指標に対して、中国の輸出は好況を呈していない。
今年1月の輸出はマイナス17.5%、2月はマイナス25.7%に達し、3月にはマイナス17.1%になった。「その時われわれは、輸出の下げ幅が小さくなると思い、ホッとした」と姚景源・国家統計局総合経済師は7月18、19日に北京で開催された第4回中国金融市場分析年次総会で語った。
しかし、4月になると、輸出はすぐにマイナス22%に落ち込み、5月にはマイナス26.4%になった。「これは中国の輸出状況が好転したわけではないことを示すもので、海外需要が急激に下がっていることは、依然として中国経済が直面している最大の問題の一つだ」と姚景源氏は言う。
世界金融危機が中国に影響を与える道筋は輸出から始まる、と姚氏は言う。2008年までは中国経済の対外依存度が60%に達したため、つまり、現在の30余兆元という中国経済の規模のうち、 60%以上が世界経済と一体化していたため、輸出の不況は中国の輸出企業が減産、ひいては生産停止、生産の半停止に追い込まれることを意味し、そのことが原材料の購買縮減をもたらし、最終的には中国の工業生産が下がるという結果をもたらすことにもなるだろう。
中国の輸出情勢は短期間では好転できず、今年の年間の伸び幅はマイナスになると姚氏は見ている。つまり、輸出は依然としてGDPの伸びを妨げるだろうということだ。
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