日本が新疆ウイグル独立分子であるラビアの訪日を許可したニュースが中国に伝わった後、中国の民間では日本への不満が広まっている。『環球ネット』が27日に行ったネット投票によると、87%のネットユーザーが日本の行為は中日関係に影響を与えるだろうとの考えを示したという。在日本中国大使の崔天凱氏は27日、日本政府を批判し、暴力事件を起こした者への対応問題について、日本が相手の身になって自省するよう求めた。中国外交部の秦剛報道官は27日、中国は、日本政府が中国側の度重なる厳正な申し入れを顧みず、頑としてラビアの訪日を許可したことに強烈な不満を表明したことを明らかにした。
在日本中国大使、不満を表明
日本のメディアによると、新疆ウイグル独立分子のラビアが日本を28日から5日間訪れるという。在日本中国大使の崔天凱氏は記者会見で、「世界ウイグル会議」の目標は中国を分裂させることで、日本訪問にも政治的なねらいがある、と表明。崔天凱大使は1995年に起きた東京の地下鉄サリンテロ事件を例に挙げ、日本のラビア訪日許可に対して、「もしある人が日本の都市で暴力事件を起こし、日本国民に死傷者が出たのに、他国がその人物を招待したら、日本国民はどんなふうに感じるだろうか」との問いを投げかけた。
崔天凱大使は、「7.5ウルムチ事件は宗教・民族の問題ではなく、一部の人が暴力・犯罪を通じて中国の分裂を企んだ政治的問題だ。7.5事件が発生する前、ラビアはネットで“一切の代価を惜しまず”暴力的な行動を始めるよう広く呼びかけ、暴動の当日にはさらに、新疆にいる友達に電話をかけ、ショートメッセージを送信した。中国の態度は非常に明確で、すでに日本の関連部門に示した」と表明した。さらに、崔天凱大使は、「犯罪者が訪日を持ち出したのは、中国の分裂を目的としている以外、中日関係に面倒をもたらそうとするもので、両国政府は多くの重要なことをする必要があり、両国関係の発展を犯罪者に邪魔され、共通の利益に影響を与えてはならない」と述べた。
日本、以前もラビアに青信号
実は、日本は以前にもラビアが日本に行って反中国の分裂活動をするために青信号を出したことがある。ただ当時の彼女はまだ大したことはしていなかったため、これほど注目を浴びてはいなかった。ラビアは早くも07年11月、「大赦国際」という人権組織の日本支部に丸め込まれて初めて日本を訪れ、日本の八つの都市で行った巡回講演で、全世界のウイグル人に彼女の行動を支持するよう呼びかけた。当時の日本自民党内の有名な右翼議員で、後に麻生内閣の財務大臣になった中川昭一氏は、日本の国会内に「ウイグル族学習会」を発足させ、高調子でラビアにこの「学習会」へ来て講演してくれるよう招請した。当時の民主党党首の小沢一郎氏を含む多くの民主党議員も講演に出席してラビアと会談しようとしたが、まもなく中国を訪問する予定で、中日関係に悪影響を及ぼすことを懸念したため、再三考慮した結果、会談を断念した。
ラビアだけでなく、日本国内はまた、しばしば中国政府に迷惑をかけているもう一人の分裂主義分子のダライにとっても立ち入り禁止地区ではない。調べによると、ダライラマはすでに10数回も日本を訪れた。日本は彼が「経の講義をし、法を説く」「福の地」となっているばかりでなく、彼に「チベット問題」についての立場を広める演壇を別の形で提供した。
ここ数年間、ダライラマは日本訪問のたびに、日本の一部の政府要員や「チベット独立」を支持する組織の責任者およびメディアの記者と会見し、彼の「チベット問題」に関する立場と見方を宣伝しているうえ、実質的な成果をあげるために中国の中央政府が接触と交渉で譲歩することを促すよう日本各界に呼びかけている。また、彼は日本を訪問するたびほぼ例外なく、自身の北京との「接触と交渉」への望みを公言し、日本の政府要員が出てきて「チベット問題」に干渉するよう懇請している。