日本の衆議院議員選挙の“前哨戦”と見なされていた東京都議会議員選挙は12日、投票が行われた。当日夜の得票数の集計結果は、民主党の議席が大幅に増え、自民党が44年ぶりに再び東京都議会の第1党の地位を失うことになった。
与党自民党の獲得議席数は全127議席中37議席で、選挙前の48議席を大幅に下回った。最大野党の民主党は選挙前の34議席を大幅に上回る54議席を獲得し、都議会第1党となった。自民党と連立与党を組む公明党は候補者23人全員が当選したものの、与党側の議席総数は過半数の64議席に達しなかった。
今年に入り、民主党は名古屋・埼玉・千葉市長選、そして静岡県知事選という重要な地方選ですでに4連勝している。
中国現代国際関係研究院日本研究所の楊伯江所長はこの結果を次のように見ている。
今回の東京都議選はまもなく行われるはずの衆院選の風向計もしくは前哨戦としての役割を果たしている。与野党の双方にいずれも不確定な要素が存在しているため、現段階で次の衆院選後に起こりうる結果を正確に予測するのは難しい。昨年9月以降、自民党の支持率はジェット・コースター並みに、今年2月には谷底、3月にはやや上昇し、5月にはまたもう一回下降するといった調子だった。
民主党は今回の都議選には圧勝したものの、必ずしも衆院選の道も順風満帆だとは言えない。第1に、政治献金に関するスキャンダルが民主党のイメージにマイナス影響を及ぼした。第2に、民主党には執政経験がほとんどないことで、基本的な統一した政治の枠組みに欠けている。現在の民主党は大皿の前菜のように数多くの小さな党派メンバーで構成されている。これらの党派の共通点はアンチ自民党ではあるものの、それ以外の政治理念の面では共通認識に達していない。第3に、ともに政治家の家系の出身である鳩山由紀夫氏と麻生太郎首相はその背景が非常に似ており、鳩山由紀夫氏の祖父、故・鳩山一郎氏と麻生太郎首相の祖父(母方)、故・吉田茂氏はいずれも日本首相に就任したことがある。
北京大学国際関係学院の梁雲祥助教授は『財経』誌の特別取材に対して、「日本の地方議会選挙は総選挙の試演として、日本の有権者の政党に対する支持傾向を見て取ることができる。今回、自民党が地方選挙で連敗となったため、民主党に取って代わられる可能性が極めて大きくなった」と語った。
「北京週報日本語版」2009年7月13日
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