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張徳広秘書長 「SCOの存在しない中央アジアは想像できない」

 

――今年は中ロ国交回復60周年になりますが、現在の中ロ関係をどのように見ていますか。近年、両国の指導者が大々的に推し進めている2国間の大規模な活動は、両国関係の発展にどんな影響を与えているのでしょう。

数年前に戦略的パートナーシップが確立されて以降、両国政府の関係、安全をめぐる関係や経済貿易関係は大きな発展を遂げました。ただ、国民の間の接触はまだ十分ではありません。両国政府と指導者はこの問題を非常に重視しており、「国家年」や「言語年」など大規模な活動を組織し、多くの市民が参加しました。昨年の四川大地震後、被災地の児童千人余りが治療のためロシアに行き、大統領にも会っています。それは結果的に良い効果をもたらしました。

過去、ロシアでは社会の各方面で中国をあまり理解せず、また誤解も多くありました。「中国脅威論」は一部の人に非常に大きな影響を与えました。しかし、昨年の世論調査で、中国が最も友好的な国だと考えられていることが分かりました。多くの人が中国に来て、中国人が友好的であること、中国の政治や経済が安定していることを肌で感じ、中国がロシアにとってどんな脅威にもならないことを認識しているのです。この点から見れば、ここ数年の大規模な活動は非常に意義のあることだった言えますし、今後も継続していきたいと思っています。実際、できることは非常に多くあります。例えば、メディアや、青年や学生、お年寄りの間の交流などです。つまり、普通の人により多く、様々な協力や交流に参加してもらうということです。

――米国の学者が提唱した「G2」という概念は、ロシアの学者の間で様々な論議、懸念を呼び起こしています。「G2」についてどう考えていますか。また、中ロ関係は国際関係という枠組みのなかでどう位置づけるべきなのでしょう。

中国と米国、この2国間の重要性から言えば、両国は確かに大国です。ですが、仮に「G2」を理論として国際関係に適用するなら、それはしっかりと分析する価値はあるでしょう。

中国は30年の改革開放を経て、国力と世界における影響も大幅に向上しました。米国が提起している「G2」の理論は、中国重視を物語っており、中国との協力を願うものでもあります。オバマ氏政権も発足以来、中国との協力に期待を示しています。過去数代の米政権が戦略的ライバルの競争しか語らなかったのと異なり、オバマ政権は国際情勢の変化、米国の役割と地位の変化、それに直面する問題に目を向けています。彼は中国との協力を必要としているのです。この面から理解すれば、米国の学界が提起した「G2」の概念も過度に非難すべきものではありません。実際、世界には中米の協力がなければ解決の難しいことがたくさんあります。

しかし、一方で、「G2」をもって将来の世界の国際関係という枠組みをつくり、それをもって全世界を指揮し、グローバルな問題を解決することは、まったく誤ったことです。現在、米国は自国だけで世界をリードすることができないため、中国を引き入れることで、世界をともに治めたいと期待しています。これもまったく誤ったことであるばかりか、できることでもありません。同時に、中国の外交理念とも相容れません。それは実質的には覇権主義の変種であり、1つの国の覇権に過ぎず、2つの国の集団による覇権だからです。中国は1つの国の覇権に反対しており、2つの国の集団的な覇権にも反対しています。中国は世界の問題は平等な話し合いを通じて解決すべきだと考えています。いかなる1つの国、2つの国、または国家集団であれ、グローバルな問題を解決することはできません。

ロシアの学界は、これはロシアを非主流に追いやるものだとして、強く反発しています。中米が世界をともに治める場合、ロシアはどんな地位に置かれるのか。同時に、中ソの戦略的パートナーシップの政治基盤に疑問符が付くことになる。ロシアの学者がこうした問題を提起したのはまったく自然なことであり、よく理解できることです。ロシアのみならず、欧州連合(EU)もこうした問題を提起しています。

温総理は5月20日、プラハで「G2」の理論を批判し、受け入れられない姿勢を明確に示しました。この理論も根拠のないものであり、誤ったものです。中国の学者の多くもこの見方に反対しています。学者によって強調する角度は異なりますが、彼らは中国政府を代表するものではありません。

現在の世界は依然として多極化が加速度的に進む世界であり、1つの国がこうした大きな流れを変えることは不可能です。各国は話し合いで問題を解決すべきであり、中米両国は一定の役割を発揮できるでしょう。例えば、今回の金融危機で、中米両国は非常に重要な責任を担っています。金融危機という問題で中米が協力しなければ、世界にマイナスの影響が及ぶでしょう。しかし、中米の協力が唯一ではありません。さらに各国の協力や、G20サミットや中国・ロシア・インド・ブラジル(BRICs)の協力、それに幅広い発展途上国の参与に頼らなければなりません。

総じて言えば、「G2」を基礎に、新たな国際政治秩序を確立しなければ立ち行かなくなります。

「北京週報日本語版」 2009年7月13日

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