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国際金融センターと水上運輸センターを目指す上海

突破が待たれる難問

中国社会科学院金融所の楊濤研究員の見方では、国際金融センター建設の面で上海には明らかに足りないものがあるという。まず、中国の全国的な金融機関の本店は主に北京に集まっており、中国証券市場の不完全さなどが、上海が金融センターになる足取りを妨げている。このほか、金融システムのリスクを懸念するため、中央政府が金融業の対外・対国内開放や利率・為替レートの市場化改革、金融デリバティブ市場の発展、資本金口座の人民元兌換などの面での改革と進展に慎重であることが、上海の国際金融センター建設の障害になるかもしれない。

国務院発展研究センターの劉世錦副主任はインタービューに応じた際、上海は国際金融、水上運輸センター建設の過程で、上海と長江デルタおよびその他のセンター都市との関係をうまく処理すべきだと語った。同氏はまた、上海は長江の海に注ぎ込む河口と中国海岸線の中部にあるが、中国には海岸線がわずか1つで、しかも長江は中国最長の河川であるため、上海の地理的優位性は明らかだとの認識を示した。上海が発展を率先することを支持し、そのサービスを長江デルタ、長江流域ひいては全国に提供することは、以前から全国が上海に対して期待していたことである。

このほか、現在、国際金融センターと水上運輸センターである香港と上海との関係をいかに処理するか、各方面の知恵が試されている。

屠光紹上海市副市長は、かなり長い時間の間、香港の「二つのセンター」としての地位は取って代わることができないが、上海はとりあえず香港の経験とやり方を学び、それを参考にするとの考えを示し、「かなり長い期間にわたって、双方が互惠の関係にあってともに発展することが最も良い結果だ」と語った。

しかし、予想できるのは、上海が国際金融センターと水上運輸センターを建設する過程及び建設後には、必ず香港と競争関係になるということだ。

劉世錦氏は、「上海はまた先進的製造業と現代的サービス業の関係を協調させる必要がある。上海の第二次産業と第三次産業はいずれも発達しており、上海の主導産業の位置づけについてはずっと議論されてきたからである。現在、金融業、水上運輸業はサービス業に属しており、国際金融、水上運輸センターの建設は疑いなく現代的サービス業の発展を大いに推進することになる。しかし、国務院が可決した『意見』では、『先進的製造業の優位性を生かし、サービス業発展のために有力な支えを提供し、サービス業の発展をもって先進的製造業のより大きな発展を先導する』と強調されている。このことは上海が現代的サービス業と先進的製造業との関係をうまく処理するうえで難問をもたらした」と語り、次のように強調した。

上海市の経済は現在、衰退状態にあり、以前は中国経済の先頭に立っていたが、2008年に上海市の経済成長レベルは全国のレベルをはるかに下回った。国際金融、水上運輸センターの建設は上海にとっては重要な振興のチャンスである。上海は国際金融、水上運輸センター建設のチャンスを掴み、潜在力を発揮し、情勢に応じて事を運び、産業の競争力を高め、より大きく、より長期の発展を図るべきである。

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