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中国は積極的に「IMF債券」の購入を考えている

 

IMFの増資の議題

中国はこのほど多数の部門からなるワーキング・グループを作って今回のサミットに備え、その研究議題の一つはIMFの改革に関連するものであった。

この金融危機の非常時において、IMFの増資の需要はすでに議事日程にのせられた。

中国外国為替管理局のある関係者は「第一財経日報」紙に次のように語った。IMFの当面の資金は不十分で、もし債券発行のやり方で資金を調達するならば、債券発行の対象には個人組織もあれば、政府機構もあり、市場に向けておおやけに発行する可能性もあれば、いくつかの機構に向かって特定方向へ発行する可能性も生まれてくる。市場がIMFが「破産する」ことはあり得ないと信じさえすれば、外貨準備金と商業銀行はいずれも潜在的投資者になる可能性がある。

この関係者は、議題が多すぎるため、ロンドン・サミットでIMFの債券発行・増資の方式に実行可能性があるかどうかは討論せず、具体的な操作のことはIMFが自分で決めなければならないかもしれないと見ている。

一部の新興市場国はかつてIMFに占める資金のシェアを増やす方式で増資するとともに、それを借りてみずからのIMFにおける投票権を拡大することを求めた。しかし、鍾偉氏は、IMFにおける言説権は別に短期間にシェアを高めることで変えられるものではないと見ている。

鍾偉氏は、討論されたいま一つの増資のやり方は中継借款であり、これは日本、中国のようないくつかの国が直接わりに低い利子でIMFに資金を貸し付け、更にIMFによってその他の国に中継借款することを指すものであり、しかしこれもどのような貸付けが受け入れられるか、二国間の貸付けの利率をどのように決めるのかなどというような問題にかかわる。

大いに関心が持たれているやり方はSDRの発行を拡大することである。でも、鍾偉氏は、前世紀70年代いらい、SDRに対してずっとそれを称賛する国は多かったが、利用する国は少なく、現在IMFに占めるシェアを拡大することより、SDRの発行を拡大することは更に容易であるが、しかし、SDRが1つの通貨のパッケージであるため、それと関連する問題は非常に複雑であると指摘している。

「4種類目の方式はIMFが債券を発行し、各国がそれを購入するものであり、このようなやり方は当面の金融危機の下で、IMFがみずからの資源を拡大し、危機の中で役割を発揮する比較的に手っ取り早いやり方の一つである」と鍾偉氏は語っている。

米国債の代替物?

鍾偉氏は、もしIMFが債券発行の形で増資するならば、IMFが危機救援の面でより大きな役割を発揮する措置の一つとなり、同時に、中国にとって、IMFの債券を購入する場合、それがドルで価値を計算するのかそれともSDRで計算するのかを問わず、その流動性は米国債よりやや低いかもしれないが、収益の面では米国債より更に悪くなるとは限らないと考えている。

「したがって、中国にとって、IMFの債券を購入し、国際多角機構に対する債権を増やすべきである」と鍾偉氏は語っている。

胡暁煉氏は昨日同じ場所で、中国が引き続き米国債を購入することになることを明らかにし、そしてその全般的な信用リスクは比較的低いものであると考えている。

鍾偉氏は、IMFは多角的な機構であり、国際市場で債券を発行すれば、その額面の利子はわりに低いものであるべきで、しかも操作の面では更に市場化と透明化をもつものとなり、しかし、IMFがどのようなやり方で債券を発行するのかは問題であり、もし債券がドルあるいはユーロで価値を計算するならば、操作の難度は比較的小さく、もしSDRを債券の形に設計するならば、市場の上でまたドルあるいはユーロに換算しなければならないかもしれず、技術の面では少し複雑になるかもしれないと語っている。

周小川氏はその論文の中で、国際貿易、大口商品の値付け、投資と企業の帳簿記入の面でSDRによる価値の計算を積極的に推し進め、SDRを使って価値を計算する資産を創設することを積極的に推し進め、その魅力を強め、SDRの値付けと発行方式をよりいっそう完全なものにするべきであると指摘している。

鍾偉氏は、「私個人としては、SDRのやり方で債券を発行することは最も理想的なことであり、そうすれば取引と価値計算におけるSDRの地位を強めることができるからである。IMFにとって、事実上その実力をはっきりと示す絶好のチャンスとなると思っている」と語った。

上述の外国為替管理局の当局筋と違って、鍾偉氏は、IMFが発行する債券は個人を対象とすることはなく、ひいては機構を対象とすることもなく、直接そのメンバーを対象とし、各国の主権投資機構あるいは財政主管部門によって購入されるものであろうと考えている。

「北京週報日本語版」 2009年3月26日

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