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昔は思い出すのも辛い 今は幸せ

 

農奴から生まれ変わって主人公へ

50年前の画期的な民主改革に話が及ぶと、ミーマ・トゥンチュさんは、具体的な時間はもう覚えていないが、数十年前のある日、とても嬉しかったことだけ覚えている、と言う。それは、その日、彼は1頭の牛を手に入れただけでなく、1.5ヘクタール近い耕地を手に入れたからだ。

彼の話によると、農奴主たちはすべて逃げ出し、全村の農奴たちは家畜を街に集め、世帯の人数に従って3、4世帯ごとに1頭の牛、4、5世帯ごとに1頭のロバ、1人当たり約47アールの耕地が分配された。このほか、彼には150キロ余りの食糧と掛け布団、衣服などの生活用品が配られた。

「みな、本当に嬉しかった」と言う彼は、耕地が分配されたあと、一緒に住んでいた友人たちとハダカムギ酒を見つけてきて畑に座って飲んだという。

この50年間でミーマ・トゥンチュさんは、まったく自由のない青壮年の時代から、静かで衣食足りた晩年まで過ごしてきた。そして、彼の生活の転換点となったあの日、1959年3月28日、国務院は元のチベット地方政府を解散させ、チベット自治区準備委員会がチベット地方政府の職権を行使し、チベットで民主改革を正式にスタートさせ、「政教一致」の封建農奴制を廃止することを宣言し、百万の農奴と奴隷に人身の自由を与え、土地を分け与えるとともに、法律で定める政治的権利を享有させたのである。

09年1月、チベット自治区第9回人民代表大会第2次会議において、毎年3月28日を「チベット百万農奴解放記念日」とすることが採択された。

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