「中文導報ネット」の報道によると、馮小剛監督の新作『非誠勿擾(if you are the one)』が上映されてから、映画の後半部に現れた北海道の壮大な景観や美しい風景に中国の観光客が魅了されているという。経済不況によって、観光客数の減少局面に直面している日本の観光部門はこれに対し歓迎の意を表して積極的な措置をとり、1月末に急きょ中国のメディア関係者を北海道取材に招待し、北海道観光コースが日本ツアーに来る中国人観光客の人気のコースになるよう望んでいる。
『非誠勿擾』が去年12月18日に中国で上映されてから、映画のロケ地である北海道東部一帯の釧路市とその管轄区内にある厚岸町、弟子屈町や網走市などが観客の大きな注目を集め、中国側の旅行社からの観光ツアーに関する問い合わせが増加し続けているという。日本国土交通省北海道運輸局および日本政府観光局はこのような情況を知ると、好機をとらえて、北海道観光のPRに力を入れようとした。このために、日本側は1月29日~2月6日に『新京報』など北京と上海のメディア6社の記者を釧路湿原、摩周湖、知床半島などの観光コースに沿って、経験ツアーに招待し、タンチョウヅルを観賞したり、流氷船に乗ったりして、北海道のシンボル的な景観を見学してもらう。
北海道の美しい風景
メディアによるPRが先行して行われたあと、北海道観光のPRの目玉は2月中旬に北京で展開されることになる。日本側は北京で映画館を借りて、北京市民や旅行社の関係者を2000人招待し、映画『非誠勿擾』を上映したあと、北海道観光説明会を行い、北海道の魅力的な観光資源のPRに力を注ぐ。北京の旅行社による観光客誘致を促し、サポートするため、日本側は『新京報』、『北京娯楽信報』などに大型観光広告を掲載し、北海道の景観や民俗の魅力を大いにPRしようとしている。
日本側が映画ブームを利用して中国人観光客に北海道観光をPRするのは、経済不況のもとで外国人観光客数が減少していることに関わっている。今年の「札幌雪まつり」に訪れる観光客数は大幅に減少し、去年の70%しかいなかったという。冬に北海道へスキーに来る日本の国内観光客数はすでにピーク期間の45%に下落した。このために、日本はオーストラリア、台湾、韓国などの観光客を誘致している。中国人にとって北海道氷雪旅行はほぼ未開拓の処女地であり、きわめて大きな潜在力を具えている。統計によると、2008年上半期、北海道を訪れた中国人観光客数は延べ1万8950人に達し、前年の同期と比べて77. 9%増えた。これによって、外国人観光客の誘致に迫られている北海道側は極めて大きな自信を抱き始めた。今回の『非誠勿擾』のブームが中国人の北海道へのあこがれを巻き起こしたことは、日本側にとっても願っても無いチャンスと見なされている。北海道がどのように自らの観光の強みを発揮し、中国人観光客に人気の日本観光コースになるか、人々は注目している。
「北京週報日本語版」2009年2月3日 |