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任重く道のり遠い、中国式老後

本誌記者   金 多優

お年寄りたちの楽しいひととき(金融街の老人ホームで)

今年81歳になる呉淑芳さんは、以前は建国門近くに住み、6人の娘が退社後、毎日交代で家に来て食事の支度をし、彼女の面倒を見てくれていた。「一日中仕事をしたあと、また私の世話をしてくれる娘たちに面倒をかけたくなかった」。自分が老人ホームに入所した理由をこう語る呉さんは、「今は老人ホームにいて生活が保障され、週末や祝日には娘たちが迎えに来てくれて自宅に戻るの」と言う。

中国老齢科学研究センターの統計によると、現在、中国の60歳以上の人口は1億4400万人で、全人口の11.3%を占めるが、2045年までにはその比率が30%になると見込まれている。中国はすでに老齢化社会に入り、どの家庭にとっても老後の問題は直面しなければならない社会問題となっている。

中国人の習慣では、自宅で老後を迎えるのが最も伝統的で最も理想的な老後の過ごし方だ。数千年もの間、老後はみな子どもや孫と一緒に暮らし、3世代ひいては4世代が共に生活することが一家団らんの楽しみとされてきた。しかし、時代の発展に伴い、こうした伝統的な老後の過ごし方は打ち破られるかもしれない。数年後には、第一世代の一人っ子の両親が定年を迎え、若い夫婦が自分たちの子どもの面倒だけでなく、4人の両親の面倒を見ることになる。老人の年齢が高くなるにつれて、病気になれば長期にわたる看護が必要になるが、そうなればたとえ子どもたちに孝行心があっても思うに任せないことになる。

全国老齢工作委員会の閻青春副主任は、「4人の祖父母と2人の両親を一人っ子が背負うという一人っ子世代の家庭の人口構成は、家族間のサポートや世話をますます淡白なものにしていくだろう。われわれにはもっと整備された健全な老後の過ごし方が必要だ」と語る。いま中国では、最も伝統的な自宅での老後生活以外に、老人が生活するための施設とここのところ盛んになっている地域コミュニティでの生活がある。

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