「中華虎鳳蝶と桜の花は、お互いがそれぞれの背景になっていて、美しさが倍になった」=傳雅雯さん(11)。「中国の蝶が日本の国花の桜の花から蜜を吸って仲良く助け合っているのはとても素晴らしい。中日関係もこのように相互に発展していけばいい」=丁舒さん(11)。「中国の珍しい蝶が桜の花に止まっているところは、中日友好を象徴しているように思う」=史暁雪さん(11)。「日本の桜と中華虎鳳蝶が一緒になったところは、とても調和がとれているように感じた」=馬静彤さん(11)。子どもたちは、花と蝶の相乗効果の美しさや、互助精神などに例えて、桜と蝶が演じる競演の感動を表現していた。
蝶を見つめる子どもたちの眼は輝いていた。桜は蜜を提供し、蝶は桜の花の結実を助ける。自然界の麗しい姿に感動しながら、生き物の相互扶助関係や環境問題などを学び、科学的なものの見方へと発展していくのだろう。
中華虎鳳蝶は、中国で国家第2級保護動物に指定されている。南京市内では2月下旬から3月にかけ、他の蝶に先駆けて羽化し、「春を告げる蝶」と呼ばれている。日本のギフチョウは、桜が開花するころに出現し、“春の女神”にも例えられる。
“日中友好の女神”
日本のギフチョウと中華虎鳳蝶は遠い昔、親戚関係にあり、同じ祖先から分化した姉妹のような仲間といわれている。人類の世界では、2000年間あまりの長い交流を経ても、わずかなことでぎすぎすする日本と中国。日中のギフチョウたちが、人類の歴史のはるか以前から親戚関係にあるのなら、桜の花で吸蜜する中華虎鳳蝶の姿は、遥か昔からの“日中友好の女神”ともいえるのではないだろうか。
「北京週報日本語版」 2008年4月15日 |