国家統計局は9日、「中国共産党第16回大会から第17回大会における経済・社会発展回顧シリーズ報告書13・環境保護事業に新たな進展」を発表し、次のように指摘した。 第16回党大会以降、中国は環境汚染防止に力を入れ、生態環境の保護を強化し、汚染処理への投資は確実に増加し、環境関連の法整備もさらに充実し、環境保護事業は新たな進展を見た。しかし、環境に関する状勢は依然としてかなり深刻である。
第16回党大会以降、中国は汚染防止・省エネ・汚染物質排出削減を着実に推進し、環境保護活動を積極的に展開し、違法行為を厳しく調査し取り締まることで、環境汚染に対する抑止力は増しており、環境保護の面において大きく進展した。なかでも、「工業三廃」(工業生産の中で生まれる廃ガス、廃水、固形廃棄物)の処理では明らかに成果をあげ、都市の空気は総体的に好転する方向へ向かい、都市の環境整備能力は引きつづき強化され、主な汚染物質の排出総量は大幅に削減した。汚染物質排出削減の制限目標ガイドラインの効果が現れ始めていると言える。
ここ数年、国は六大林業プロジェクトを重点事業とし、生態建設を大きく推進させると同時に、生態環境保護とその監視・管理に力を入れ、「林業発展の加速化に関する決定」を公布し、深刻な砂嵐災害に対する緊急対策を打ち出し、生態の悪化傾向はひとまず食い止められた。なかでも、林業の生態構築は着実に進展し、荒地化・砂漠化が全体的に拡大しつつある傾向が当面抑制され、自然保護区が増え、湿地資源がさらに保護され、水土流失に対する整備に新たな進展を見た。
第16回党大会以降、各級の財政は環境汚染防止と生態環境保護への資金投入を拡大し、国はさまざまな優遇政策を通じて社会の資金や外資を吸収し、環境保護事業やエコ産業に投資することで、社会全体への資金投入の増加をもたらした。国は環境保護のためのインフラ建設への投資に力を注ぎ、エコ関連産業の市場のニーズを力強く牽引し、エコ産業全体の規模は急速に拡大している。持続的でスピーディーなエコ産業の発展は、環境汚染の予防、自然資源の保護、生態環境の改善に対する大きな支えとなる。
中国は、ここ数年で環境保護関連の法律を9件、自然資源管理関連の法律を15件、環境保護の行政法規を50件公布した。また同時に、環境に対する法の執行と監督にも力を入れ、環境保護、大気汚染の予防、水質汚染の予防、固形廃棄物による環境汚染の予防などの法律の実施状況に対する監督を進め、重点地区の汚染処理を推し進めてきた。国はさらに、「環境保護への違法行為・規律違反行為に対する処分の暫定規定」を発布し、環境保護への国家公務員の不作為および行き過ぎた行為に対する懲罰に力を入れ、環境保護に対する行政・法執行の責任制度を打ち立てた。
同報告書では、さらに次のようにも指摘している。中国の環境保護事業は新たな進展を見たものの、主な汚染物質の排出量は環境の負荷能力を超えており、生態環境はさまざまな形で破壊され、環境汚染事故が続発し、環境をめぐる状勢は依然としてかなり深刻である。
「第11次五カ年計画」(2006~2010年)の計画綱要が提起した汚染物質排出に対する効率的制御を実現し、早急に重点流域、重点地区、重点都市の環境の質を改善するという目標の実現には、なお大きな努力を払う必要がある。
「北京週報日本語版」 2007年10月11日
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