信念を保ちつづける
鄧小平氏の「一国二制度」と『基本法』を成功裏に貫徹することは、香港が活力に満ち、世界が香港に信頼を寄せるための保障であり、これは専門家が香港のこれまでの10年を分析した後に得た共通の認識である。「一国二制度」は鄧小平氏が香港やこれに類似した問題を解決するために打ち出した方策であり、その主な内容は、1つの中国という枠組みのもとで、大陸部で社会主義の制度を実施し、香港では資本主義の制度を実施するというものである。「私達の香港に対する政策は50年間維持しつづけ、動揺することはないのであります。私達は公約を守ります」と鄧小平氏は1984年に香港代表団と会見した際にこのような公約をおこなった。
アメリカ商業会議所総裁は「『一国二制度』という制度は二つの面で天才的な構想です。『1つの中国』は香港が中国の一部分でありますが、資本主義制度のもとで150年間にわたって発展してきた特殊な歴史を認めていることです。『二制度』は中国大陸部と香港が共同で守るものです」とし、「一国二制度」は極めて大きな成功の1つで、彼の接触した何人かの会員は香港人が享受しているのは「高度の自治」であり、「非常に高い次元」に達していると語っていますと述べた。
香港金融管理局局長の任志剛氏は「今の状況を1997年以前と比べると、私達は自由度が高まったことに気がついています。以前は何かが発生すると、私達は電話または電報でイギリスに報告することにしていました。1997年以後、私達はそうする必要はなくなりました。私達は本当の意味から香港人による香港の管理を実現しました」と語った。
香港特別行政区政府律政司司長の黄仁竜氏は、「『基本法』は香港の基本的人権と自由にこれまでにない保障を提供しています。これまでの10年間に、『基本法』は維持されているばかりでなく、発展をとげました」と語っている。
黄司長はまた次のよう語った。『基本法』は中国語で書き上げられたもので、香港人はより良くそれを理解することができます。1997年の前に、英語が話せない香港人は訴訟の場合非常に困難で、英語が話せる人を依頼して訴訟を代行してもらわなければなりませんでした。現在はずいぶん容易になり、中国語を身につけているだけでもすむからです。
「香港においても、イギリスの議会とアメリカの議会を含む世界的範囲においても、すべて『一国二制度』と『基本法』の貫徹・実行が認められています」と範徐麗泰女史は『北京週報』の記者に語り、「『一国二制度』は1株の植物のように、すでに土地に根をおろし、今のところ根はまだそれほど深くおろしていないとはいえ、それは天まで届くほどの大木に成長しつつあります」と語った。
むろん、香港の政治の発展はやはり1つの過程である。黄仁竜氏は香港の政治の発展にはまだいくつかの議論が存在しており、しかも「新しい環境に新しい問題が現れることもありうる」ことも認めている。
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