ダルフール問題が現れてから、中国側はずっとトップの相互訪問、特使の派遣、電話、書簡および国連などの場での調停などさまざまなルートを通じて、各方面と意思の疎通をおこない、各方面の立場の食い違いを縮小し、平等な対話を推進することに取り組んでいる。胡錦涛主席は昨年11月の中国・アフリカ協力フォーラム北京サミットと今年2月初めのスーダン訪問の期間に、いずれもダルフール問題についてバシル・スーダン大統領と会談を行うとともに、ダルフール問題の解決に対する中国の4項目の原則的主張、つまりスーダンの主権と領土保全を尊重すること、対話と対等な話し合いを堅持し、平和な方式で問題を解決すること、アフリカ連合、国連などはダルフールの平和の維持の問題において建設的な役割を発揮すべきであること、地域の情勢の安定を促進し、現地の人びとの生活条件を改善することを打ち出した。ダルフール地域の人道的危機を緩和するため、中国政府はこれまでダルフール地域に合計8000万元の人道的な物資援助を提供し、そしてこの地域で平和維持の任務を実行しているアフリカ連合特派団に180万ドルを寄付した。
ダルフール問題の政治的解決を促進するため、中国側は関連のある各方面が政治的対話を行い、それによって各方面がすべて受け入れることができる政治的解決案を達成することを積極的に推進している。昨年11月、国連の5つの常任理事国、アフリカ連合およびスーダンとその他いくつかのアフリカ国の代表がエチオピアの首都アジスアベバで会議を催し、当時のアナン国連事務総長は国連が3段階を分けてアフリカ連合のダルフール駐屯部隊に対する支援提供計画、即ち「アナン・プラン」を打ち出した――第1段階において、国連はアフリカ連合部隊に2100万ドルの軍事装備と物資を提供するとともに、約200人の将校、警官と文官を派遣し、アフリカ連合部隊の中で参謀と顧問などの職務につかせる。第2段階において、国連のアフリカ連合部隊を支援する人員と装備は一定の規模に達する。第3段階において、ダルフールで国連・アフリカ連合混合部隊の配置を完了させ、この部隊は1.7万人の軍人と3000人の警官からなり、その指揮権は国連の手に委ねられる。中国側はこの案を支持し、この案が現実的で実行可能なものであり、各方面の関心を満たし、最もスーダン側の構想に近いものでもあると見ており、スーダンとその他の関係のある各方面が細部の問題について平等な話し合いを行うとともに、できるだけ早く合意に達することを望んでいる。
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