■毎日化粧を欠かさず、鏡と口紅は常に携帯
詩集「くじけないで」には、柴田さんの情緒あふれる45編の詩が収録されている。各作品は、簡単な言葉が用いられ、清らかで、長く生きてきた彼女の生きる知恵がふんだんにちりばめられており、何気ない普段の出来事にも、大きな感動が秘められている。
柴田さんは、「私の詩はたいてい夜ベッドの上かテレビを見ている時に生まれる。ひとつのテーマが心に浮かぶと、このテーマに沿って鉛筆で胸の内をつづる。土曜日に息子が訪ねてきてくれると、作った作品を息子に見せ、朗読しながら推敲する。それを何度も繰り返し、改め、ようやく一編が完成する。だから一編を完成させるのに一週間以上かかる場合がほとんど」と語った。また、「詩を作る時、自分の年齢のことは忘れている。完成した詩集を見て、突然、私はもう100歳であることを思い出す」と笑いながら続けた。
100歳という高齢でありながら、柴田さんのポジティブで明るい精神状態は、若い人以上に輝きに満ちている。彼女は毎日、心を込めて化粧をし、外出時には鏡と口紅を必ず携帯する。また、洋服のコーディネートにも余念がない。柴田さんは、ご主人を見送り独り身となって20年、ずっと背筋をピンと伸ばし生きて来た。いい加減なところは全くない。「この年になると、朝、起きることさえ大変おっくうな時もある。しかし、それでも私は『ヨッコラショ!』とベッドから起き出す。どんなに孤独で寂しくても、私はいつも『人生、いつだってこれからだ。誰だって、くよくよしていてはだめ。誰にも必ず朝はやって来る』と信じている。詩を書くことを通じて、私は、『人生はつらくて悲しいことばかりはない』ことを学んだ」と語った。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年1月25日
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