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ロンドン五輪は現地時間7日、卓球女子団体戦を行い、2連覇のプレッシャーがかかる中国は3-0のストレートで日本を破り、見事金メダルを獲得した。一方、初めて同種目の決勝に進んだ日本は銀メダルを獲得。銅メダルはシンガポールだった。中国国営の通信社「中国新聞社」のウェブサイトが報じた。
同種目での金メダルは、施之皓コーチにとっては絶対的使命のようなもので、ロンドン入りする前には取材に対して、「中国は実力は高いが、驕(おご)りは必ず失敗につながる。2010年にモスクワで開かれた世界卓球選手権でシンガポールに敗れたのがそのいい例だ」と手綱を締め直した。
一方、福原愛選手や石川佳純選手などの強豪が揃う日本チームもバランスの取れた実力を誇り、ここ1年間の各国際試合でも安定した活躍を見せていた。そんな日本だが、中国相手には40年近く勝ちゲームがない。それでも施コーチは「日本が決勝進出を決めた時点で、我々が日本を見る目は変わった」と警戒感を強めた。
福原選手は試合前、「1セット取れれば、勝ったようなもの」とコメントした。
そんな福原選手は第1試合のシングルスで李暁霞選手と激突。最近の8試合を見ると、李選手は09年に2‐4で負けた以外は、相手を全く寄せ付けない戦いで勝利している。
李選手は福原選手相手にも実力通りの戦いを見せ、3‐1で勝利。福原選手は試合後、「チャンスはあった。でも2セット目を取って1‐1になった後、気持ちの調整がうまくいかず、集中できなくなった」と振り返った。
一方の李選手は試合後、「福原選手が本気になるとこんなに強いとは思いにもよらなかった」とたたえた。
第2試合、丁寧選手が石川選手を全く寄せ付けず、3‐0とあっさり勝利。
鍵となる第3試合では李暁霞、郭躍ペアと石川、平野早矢香ペアの戦いでも、3‐1で中国が勝利。実力の差を見せつけた中国が3-0のストレート勝ちで、2連覇を決めた。
勝利の瞬間、コートの外で試合の行方を追っていた施コーチは大粒の涙を流した。施コーチは試合終了後、「最後の1球が地面に落ちた後、頭が真っ白になった。その時は、もし2010年のシンガポール戦の敗北とそれに伴う挫折を味わっていなければ、今日の試合はもっと厳しいものになっていただろう、という感慨に浸っていた」と興奮気味に語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年8月8日