胡錦濤国家主席は5日午後、中国を公式訪問中のロシアのプーチン大統領と人民大会堂で会談した。両首脳は両国関係および世界や地域の重大な共通関心事について踏み込んで意見交換し、重要な共通認識にいたった。また、平等と信頼に基づく中露包括的・戦略的協力パートナーシップを一段と深化し、共同発展を促進し、世界の平和、安全、安定を守る考えで一致した。
胡主席は「近年来、双方の共同努力の下で中露関係は積極的で健全な安定した発展基調を維持している。中露は共に経済構造の調整に尽力し、世界の経済のリスクや悪影響に積極的に対処している。両国は各々の国内の発展と世界の経済情勢の新たな特徴に基づき、経済的補完性の高さという強みを発揮し、経済・貿易協力の構成を改善し、経済・貿易協力の質を高めるべきだ」と指摘。重点的協力分野として(1)投資協力の拡大。エネルギーおよび川上・川下協力、資源の高度加工、機械・電器製品の共同製造など大型プロジェクト協力を重点的に推進する(2)ハイテク、イノベーション協力の実施。研究開発、イノベーションから成果の商業化、産業化までのイノベーション協力モデルを構築する(3)戦略的大型プロジェクト協力の実施。両国政府による政策、資金面での支援の継続を希望する(4)国境をまたぐインフラ整備を引き続き推進し、地方協力の拡大を支持--を挙げた。
胡主席は「中露は地域・国際問題における協力によって共通利益を効果的に守り、地域と世界の平和、安全、安定を促してきた。双方は地域・国際情勢の複雑な変化の新たな特徴に基づき、国連、上海協力機構、BRICS、G20の枠組みでの協力を重点的に強化し、国連憲章の趣旨と原則および国際関係の基本ルールの維持に尽力し、新興市場国や発展途上国の団結・協力を促進し、より公正で合理的な方向への国際政治・経済秩序の発展を促すべきだ」と強調した。
プーチン大統領は「露中包括的・戦略的パートナーシップはたゆまず新たな段階へ進み、かつてない高い水準に達している。両国間には広範な共通利益と高度の戦略的相互信頼がある。両国首脳は頻繁に交流し、緊密な政治対話を行っている。少し前に両国は『海上協力』合同軍事演習を成功裏に行った。両国は重大な国際問題において緊密な意思疎通、協調、協力を維持し、公正で合理的な国際新秩序の構築に積極的な貢献を果たしている。両国の各分野の協力の深化にも良い環境を整え、経済、貿易、科学技術、人、文化分野の交流や協力で大きな成果を上げている。ロシアにとって中国は良き友というだけでなく、国際社会における信頼できる良きパートナーだ。ロシアはこれまで同様、引き続き戦略協力の精神に基づき、露中善隣友好協力条約実施綱要(2013-2016年)の策定を契機に、露中関係のより良い発展を促していく」と述べた。
シリア問題について両首脳は、国際社会は国連とアラブ連盟の合同特使を務めるアナン氏の調停努力と国連監視団の取り組みを引き続き支持し、政治的解決を推進すべきとの考えを表明。中露の意思疎通と調整の継続を確認した。
また、間もなく開催される上海協力機構北京サミットを成功させ、上海協力機構の前向きな発展を促すべく連携を強化する考えを表明した。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年6月6日
歓迎式
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