(3)改革の過程でガバナンス整備を堅持する。国際通貨制度改革を堅実に推進し、国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)の使用を拡大し、通貨バスケットを改革すべきだ。引き続き自由貿易の旗を高く掲げ、保護貿易・投資主義に反対すべきだ。新たな保護貿易主義的措置をとらないことを再確認し、公平で合理的な差別のない国際貿易システムの構築に尽力すべきだ。より合理的で透明な大口商品価格形成・調整システムの構築を推進し、その合理的水準での安定を実現すべきだ。
(4)革新の過程で前進を堅持する。経済・社会発展の理念・体制・モデルを不断に整備し、革新すべきだ。資源配分における市場の基礎的役割を十分に発揮すべきだが、利益のみを追求する悪質な競争は放置してはならない。マクロコントロールと社会公正維持における政府の重要な役割を十分に発揮すべきだが、実情に即さない丸抱えは避けなければならない。生産促進に力を入れ、社会発展の物資的基盤をたゆまず突き固めるべきだが、所得の合理的分配をより重視し、社会生産能力の向上と民衆の生活の改善の相互促進を実現しなければならない。
(5)発展の過程で繁栄の促進を堅持する。発展不均衡問題の解決を促し、「共有された成長のためのソウル開発合意」をしっかりと実行し、引き続き新興市場国と発展途上国の潜在的な経済発展力を掘り起こし、世界総需要の拡大を促すべきだ。世界経済ガバナンスにおける新興市場国と発展途上国の発言権を高め、途上国の発展に有利な制度環境を整えるべきだ。よりバランスのとれた新しいグローバル開発パートナーシップの構築を推進し、南北対話と南南協力を強化すべきだ。中国は途上国の一員として、他の途上国と互いに助け合い、世界の永続的平和と共同発展の促進に尽力していきたい。
胡主席は「中国は後発開発途上国の発展をさらに支援するため、南南協力の枠内で、中国と国交のある後発開発途上国の97%の課税項目の製品に対して関税を免除する」と発表した。
また「中国のWTO加盟から今年で10年になる。この10年で中国経済は新たな飛躍を実現した。世界経済の成長への中国経済の貢献度は日増しに高まっている。世界経済情勢が依然複雑で変化に富む中、中国はマクロコントロールを的確に強化・改善し、物価安定・構造調整・民生確保・調和促進に力を入れている。経済成長は政策刺激によるものから自律的な成長へと秩序ある転換を果たし、国民経済は引き続きマクロコントロールの目指す方向へ発展し続けている。一方で、中国経済の安定した比較的速い成長の維持は、少なからぬ試練にも直面している。引き続きこれらを強く注視し、真剣に解決していかなければならない。自らの努力と国際社会の理解・支持の下、中国経済の将来は明るいと確信している。中国経済の安定した比較的速い成長の維持は、世界経済の発展にとって間違いなくプラスだ」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2011年11月4日
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