乗客を迎える客室乗務員
AP通信、ロイター通信、読売新聞、人民日報など世界有名メディア各社の記者が27日午前、北京南駅から北京上海高速鉄道「G1」列車和諧号(車両型:CRH380BL)に乗り込んだ。
▽高速かつ安定した走行
午前9時、列車は定刻通りに北京南駅を発車、スムーズに加速した。時速は平均300キロメートル、295キロから310キロの間で安定走行を続けた。座席に座っていると、やや目まいはするものの、気分が悪くなるほどではない。北京、天津、河北、山東、安徽、江蘇、上海の7省・市を経由し、途中で一駅に停車し、北京南駅を出発して4時間48分後の午後1時48分、上海虹橋駅に到着した。
上海虹橋駅に到着後、「G38」列車に乗り換え、午後2時25分に同駅を出発した。帰路はたくさんの駅に停車しながら、午後7時49分に北京南駅に戻って来た。北京・上海間の1318キロメートルを朝出発して往復、その日の夕方に戻ったのだ。
▽フライトアテンダントに引けをとらない客室乗務員
午前11時40分、昼食の時間。客室乗務員の容姿端麗さは、決してフライトアテンダントに引けをとらない。ランチボックスは各種用意されており、値段も25元から45元までさまざま。ビジネスクラスの業客には無料で提供される。あるランチボックスには、野菜、トウモロコシ、鶏手羽先、牛肉など6種類のおかずとご飯が入っており、味もなかなか良い。普通の食事以外に、イスラム教徒向けの食事もある。イスラム教徒の外国人女性記者は、「細部に対する配慮が大変行き届いている」と感心していた。
車内では一定の時間ごとに、客室乗務員がワゴンを押して飲み物サービスにやって来る。飲み物の種類は、ミネラルウォーター、お茶、コーヒー。このほか、果物とドライフルーツのサービスも各1回あった。また、車両には身障者専用トイレも併設されている。
座席の下部には電源がある。パソコンを開くと、無線LANアクセスポイント「CRH-380-FC04」が見つかったが、実際にはつながらなかった。中国北車集団公司の担当者によると、車両は無線でインターネットにアクセスできる環境を備えているが、いつから使用可能となるかは、鉄道会社側と詰める必要があるという。
▽列車にすっかり魅せられた外国人記者
外国人記者は、北京-上海高速鉄道に対してとりわけ関心を持っている。高速鉄道技術の先進国であるドイツの記者数人は、高速鉄道の安全性について興味を示した。北京-上海高速鉄道有限公司工程部の魏強主任は「我が国の高速鉄道は、安全性と快適性の点においては、強大な競争力を持っている」と話す。
一等車2号車の車内では、カナダ、ブラジル、英国、フランス各国の記者がある老人を取り囲んでいた。老人は、鄭州鉄路局の元局長・徐宜発氏(62)。記者達は徐氏に、中国の高速鉄道技術の強みについて話を聞き、「中国は高速鉄道技術を輸出する考えがあるかどうか」と尋ねた。徐氏は、中国の高速鉄道技術は、ドイツ、フランス、日本などから進んだ高速鉄道技術を導入し、ほかの国が持たない総合的な優位性を備えるようになったと答えた。
車両を見学した後、日本TBSテレビの真下淳記者は「北京-上海高速鉄道には、日本の新幹線にはないビジネスクラスがある。中国人は金持ちになったな、という気がしますね」と感想を語った。(編集KM)
「人民網日本語版」2011年6月28日
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