中国と米国は10日、米国の首都ワシントンで、両国の全面的な経済協力の推進に向けた合意に調印した。これは両国の経済協力において、里程標の意味合いをもつ成果だといえる。今後はこの合意が、規範性のある政策的枠組として、両国の経済関係の発展を導くことになるとみられる。中新社が伝えた。
同日午前に米財務省で、両国首脳の特別代表であり、また第3回中米戦略・経済対話の共同主催者である国務院の王岐山副総理と米財務省のティモシー・ガイトナー長官とが同合意に調印した。
合意の正式名称は「中米による経済の力強く持続可能でバランスの取れた成長と経済協力との促進に関する全面的枠組」で、「原則」、「中米マクロ経済協力の深化」、「よりバランスの取れた貿易投資関係の発展」、「金融分野における協力の深化」、「地域経済協力および国際経済協力の強化」の5つの部分からなる。
同合意によると、中米は今後、共同の利益に基づいて、戦略的な角度、長期的な角度、全局的な角度からより広範囲に経済協力を推進し、全面的で互恵の経済パートナー関係をともに構築し、両国の繁栄・福祉を増進させ、世界経済の力強く、持続可能で、バランスの取れた成長を推進し実現していくという。
同日午後に行われた今回の対話の閉幕後の記者会見で、財政部の朱光耀副部長は、同合意は中米経済協力プロセスにおける「里程標的な成果」であり、今回の対話の最も核心的な成果でもあるとの見方を示した。
朱副部長は「中米双方はこれまでに第3国との間で、これほど全面的で、経済の各分野に及ぶ全面的な協力枠組合意に調印したことはない。この枠組合意に調印した後は、これが中米経済協力の政策的方向性を規範化していくことになる。両国関係の急速な発展プロセスの中で、出現するのが避けられない問題や摩擦をしっかり処理することも含まれる」と述べた。
朱副部長によると、昨年9月に国務院の温家宝総理が米国でオバマ大統領と会談した際、中米は財政、金融、経済貿易などの分野で全面的な協力を展開するべきであると提起し、また今年1月には胡錦濤国家主席もオバマ大統領との会談の中で、中米経済の全面的な協力を推進する必要があることを強調した。
胡主席の米国訪問中、中米は共同声明を発表して、今年5月に行われる第3回中米戦略・経済対話において全面的な経済協力の枠組の確立を進めることを明確に承諾した。朱副部長は10日の調印を受けて、「今や両国首脳が今年1月に合意した協力枠組の目標が達成されたと報告することができる」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2011年5月11日
|