(三)愛国者を主体とする「香港人による香港の管理」を堅持する
「香港人による香港の管理」には限界と基準がある。すなわち鄧小平が強調したように、愛国者を主体とする香港人によって香港を管理しなければならない。国家に対して忠誠を尽くすことは政治を行う者が守り従うべき基本的な政治倫理である。「一国二制度」のもとで、行政長官、主要官僚、行政会議のメンバー、立法会の議員、各級裁判所の裁判官とその他の司法要員などを含む香港の管理者は、香港基本法を正しく理解し貫徹実行する重任を負っており、国家の主権、安全、発展の利益を守り、香港の長期にわたる繁栄と安定を維持する職責を担っている。愛国は香港の管理者主体に対する基本的な政治的要求なのである。もし香港の管理者が愛国者を主体とせず、あるいは香港の管理者主体が国家と香港特別行政区に忠誠を尽くさなければ、「一国二制度」の香港特別行政区における実践は正しい方向からそれてしまうだろうし、国家の主権、安全、発展の利益を確実に守ることができないのみならず、香港の繁栄・安定と広範な香港人民の福祉も脅かされ、損なわれることになるだろう。
愛国者が香港を管理することには法的なよりどころもある。憲法と香港基本法が香港特別行政区の設置を定めているのは、国家の統一と領土保全を擁護し、香港の長期にわたる繁栄と安定を保持するためである。だから、香港基本法は次のように定めている。特別行政区の行政長官、主要官僚、行政会議のメンバー、立法会議長および立法会の80パーセント以上の議員、終審裁判所と高等裁判所の首席裁判官はすべて、外国に居留権をもたない香港特別行政区永久住民の中の中国公民でなければならない。行政長官、主要官僚、行政会議のメンバー、立法会の議員、各級裁判所の裁判官とその他の司法要員が就任するさいには、法に基づいて中華人民共和国香港特別行政区基本法を擁護し、中華人民共和国香港特別行政区に忠誠を尽くすことを宣誓しなければならない。また、行政長官は基本法の執行について中央と特別行政区に責任を負わなければならない。これは国家主権を具現する要請であり、香港管理者の主体が国家に忠誠を尽くすことを確実に保障し、また彼らが中央政府と香港社会の監督を受けること、国家と香港特別行政区および香港住民に対してしっかり責任を負うことを求めている。
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