2013年度中央予算収支の具体的な執行状況は以下の通り。
(1)主要収入項目の執行状況。国内付加価値税収入は2兆527億9200万元で、予算の98%を達成した。国内消費税収入は8230億2700万元で、予算の96.3%を達成した。輸入品の付加価値税・消費税収入は5.4%減の1兆4003億3400万元で、予算の88.2%を達成し、関税収入は5.5%減の2630億2900万元で、予算の88.6%を達成した。輸入品関連税収入が予算を達成できなかったのは、輸入の伸びが所期目標を下回り、高税率商品の輸入が減少したほか、大口商品の価格も低下したためである。企業所得税収入は1兆4443億1000万元で、予算の110.1%を達成した。予算をやや超過したのは、主に企業の利潤の伸びが所期目標を上回ったことと、これまでの企業所得税の追徴など一過性の要因が現れたためである。個人所得税収入は3918億8400万元で、予算の102.7%を達成した。輸出品の付加価値税・消費税還付は1兆514億8900万元で、予算の94.6%を達した。税外収入は3540億500万元で、予算の128.5%を達成した。
2013年度中央財政収入は予算を113億7700万元上回った。その主な原因は、車両購入税が予算を超過したことにあり、これらは、特別資金は特定の用途にのみ使うという規定に基づいて、道路整備支出の増額に充てた。
(2)主要支出項目の執行状況。2013年度の最初の数ヵ月の中央財政収入の伸び率が著しく低下したため、党中央、国務院の許可を得て、予算執行において一部の中央レベルの支出を削減するとともに、移転支出制度の規範化をはかりつつ中央の地方への特別移転支出を圧縮・削減した。それにより、一部の支出の執行額は予算を下回った。
農業・林業・水利関連支出は6005億4000万元で、予算の96.9%を達成し、0.2%伸びた。予算が達成できなかったのは、2012年度予算の執行において支出構造の調整により重要な水利プロジェクトや農地水利施設の整備費、老朽小型ダムや中小河川の対策費などを一括して増やしたことにより、繰越金がきわめて多かったためである。農業補助政策を実施し、大規模な食糧生産農家を対象とした補助金支給試行作業を推し進めるとともに、農機廃棄処分・更新補助金支給の試行作業をおこなった。約186万3600ヘクタールの中・低収農地の改良と高基準農地の造成を支援した。重点県の小さな農地水利施設の整備を引き続き推し進めた。北部地区における大規模化した高効率節水灌漑の取り組みをサポートしたほか、東北四省・自治区における「節水による食糧増産キャンペーン」を実施した。639の県で草原生態系の保護を目指す補助・奨励の仕組みを実行に移し、全国の80%以上の草原をカバーした。農民専業協同組合の発展・革新および新しいタイプの農業生産社会化サービスシステムの整備を目指す試行作業を財政面から支援した。農業における科学技術の成果の実用化を促し、末端の農業技術普及システム改革を目指すモデル県プロジェクトがすべての農業県(市、区、農場・林場)で行われるようにした。貧困脱却扶助に関する財政投入をよりいっそう大きくし、新規投入は主として「集中連片(広域にわたって集中的に存在する)特殊困難地区」における貧困脱却扶助に充てた。「一事一議」(一つ一つの事業の採否を村民大会で決定する)制を導入した村レベル公益事業への財政による奨励・補助の取り組みを全面的に推し進め、農村総合改革の試行作業と国有農場から社会事業経営の機能を分離する改革の試行作業をスムーズに繰り広げた。
社会保障・雇用対策関連支出は6571億7500万元で、予算の100.3%を達成し、14.2%伸びた。企業の定年退職者を対象とした基本養老年金を10%引き上げ、その支給額は月額一人当たり約1900元ほどになった。中央財政による最低生活保障の補助金を月額一人当たり都市部で15元、農村部で12元増額した。優遇扶助対象者などの扶助手当と生活補助の基準を引き上げ、被災者への生活補助やホームレス、物乞いなどへの社会的救済、孤児の基本的生活の保障にしっかりと取り組んだ。大学生就職促進計画を実施し、都市・農村最低生活保障家庭の大卒者に対し就職補助金を支給するとともに、担保付小口ローンへの財政的利子補給額を増やした。
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