Ⅲ.2014年度の経済社会発展の主要任務
今年は次の9つの面の取り組みに力を入れる。
(一)改革を全面的に深化させ、開放を拡大する。①行政体制改革について。行政審査・認可事項をさらに撤廃し、その権限をさらに下部へ委譲し、行政審査・認可事項リスト制度の確立、その公開に取り組む。縦横連動協同管理の仕組みづくりを急ぎ、政府の監督・管理方式を改善する。引き続き工商登録制度の改革を推進し、「行政許可書(認可)が先、営業許可書(登録)が後」だったものを「営業許可書が先、行政許可書が後」に改める。公用車制度の改革を推し進める。業種協会・商会と行政機関との分離を試行する。②国有企業改革について。各種国有企業の機能を的確に区分し、自然独占業種の改革を推し進める。非公有制企業が国有企業の改革に参加することを奨励し、混合所有制経済を鋭意発展させる。国有資産管理体制の健全化をはかる。③財政・租税体制改革について。政府と部門の予算・決算の公開を促し、一般的移転支出の割合を高め、特別移転支出項目を減らす。国有資本の経営予算を完備させ、中央企業の所持する国有資本による収益の公共財政への上納比率を高める。消費税の徴収範囲、手続き、税率を調整するとともに、石炭資源税の改革を推し進める。中央と地方の事務管轄・管理権を逐次適正化するよう取り組む。④金融体制改革について。預金保険制度を確立し、政策的金融機関の改革や民間資本による中小銀行などの金融機関の設立を着実に進め、金融機関のリスク対処メカニズムを充実化する。株式発行制度の改革を推し進める。金利の市場化とインターネット金融の健全な発展を促す。市場原理に基づいた為替レート形成メカニズムを整備し、人民元のクロスボーダー決済を拡大し、資本勘定における人民元の兌換を推し進める。⑤資源関連製品などの価格改革について。風力発電の固定価格買取制度の調整を適時行うとともに、送配電価格の改革の試行作業を繰り広げ、石炭・電気価格連動メカニズムと揚水発電価格メカニズムを完全なものにする。非民生用天然ガスのシティゲート価格の調整を適時行う。民生用水道・ガスの累進従量料金制を確立、健全化する。主要汚染物質排出にかかわる料金の基準と一部の水利センターの供水価格を引き上げる。鉄道輸送の価格形成メカニズムを完全なものにする。⑥投資体制改革について。政府投資条例の公布、実施を急ぐ。企業投資、外商投資、対外投資への審査・認可管理方法を改正する。審査・認可方式を改善し、内容の簡略化と手続きの合理化をはかり、サービスの効率と透明度を高める。鉄道投融資体制の改革を実施する。⑦農村体制改革について。農村における土地制度の試験的改革を慎重かつ穏当に進めるに当たっては、土地請負経営権や農村の集団建設用地の使用権の確定・登記・証明書交付を急ぐ。請負地の経営権譲渡を秩序正しく推進し、多種多様な形態をとる適正規模の土地経営を発展させる。土地収用制度を充実させ、農民の土地付加価値収益の公平な享有を確実に保障する。農業の社会化サービス体系の健全化をはかり、農業生産の全過程における社会化サービスの試行範囲を広げる。集団所有林林権制度の改革によりうまく取り組み、国有営林場・林業地域の改革を推進する。国有農場から社会事業経営の機能を分離する改革を引き続き行う。⑧社会事業の改革と刷新について。職業教育、学生募集・入試などの改革を行い、民間による教育運営を奨励する。公立病院の総合改革の試行範囲を拡大し、基本医薬品制度と末端医療衛生機関の運営の新たな仕組みを定着させ、整備する。文化企業の地域・業種・所有制に跨がる合併・再編を促進し、民間資本が持ち株会社の形で、国有の映像制作機構や芸能団体の企業化経営に参入することを認める。高齢者向けサービス業の試験的な総合改革をさらに進める。社会事業の改革に合わせて、一部のサービス価格と費用徴収に対する規制を緩和する。それと同時に、国の包括的改革のテスト作業を着実に推し進める。
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