(四)積極的かつ穏当に新しいタイプの都市化を推し進める。2014年度の全国の常住人口と戸籍上の登録人口の都市化率はそれぞれ54.6%、37.1%に達すると見込まれる。①農業から非農業部門への転業人口の市民化を秩序立てて進めていく。戸籍、土地、資金、住宅および基本的公共サービスなどの関連政策を統一的に策定し、都市で安定した職業に就き、安定した生活を送れる人々を段取りをおって市民化していくことを促す。都市の内部に見られる二元構造問題を解決するための対策・措置を検討する。都市・農村における基本的な公共サービスの均等化を推し進める。②都市化実施地域の配置と形態の適正化をはかる。国は重点都市群発展計画の編成・実施に取り組む一方、各地も地元の現状に即して新しいタイプ都市化計画を編成、実施する。これにより、大中小都市と鎮(町)のバランスのとれた発展を促すとともに、新設する都市・区の発展を規範化させる。③都市の持続可能な発展の能力を高める。都市の発展を産業面、雇用面から支える機能を強化し、多元的かつ持続可能な資金保障の仕組みを構築する。都市公共施設と公共サービス施設の整備を強化することにより、人口集中やサービスの供給を支える能力を高める。④都市化の体制・仕組みの健全化をはかる。農業からの移転人口の市民化に必要なコストの分担の仕組みや都市建設への多元的な投融資の仕組みなどの構築については、地域によってレベルやタイプがそれぞれ異なる試行作業を行い、都市化の健全な発展に資する制度・環境の形成を加速させる。
(五)価格に対するコントロールや監督管理を強化する。①供給の保障をはかる。食糧、食用油、綿花、砂糖、豚肉、化学肥料などの買付・備蓄・放出の度合いやタイミング、ペースを適切に調節する。北部の大都市において冬・春向け野菜備蓄制度を首尾よく実施する。食糧・綿花など大口農産物の貯蔵・物流施設の整備を速め、農産物のコールドチェーン(低温物流)を鋭意発展させ、農産物卸売市場のグレードアップ・改良を促進する。「米袋」省長責任制と「買物かご」市長責任制を確実に実施する。②価格コントロールの仕組みを充実させる。ブタなどの価格コントロール対策案を真剣に実施し、ブタの価格に関する政策的保険の試行作業を継続する。基本品種の野菜の価格に関する政策的保険の試行範囲を拡大するとともに、野菜の価格を長期的かつ効果的に安定させる仕組みを確立する。価格調節基金制度の強化、充実化をはかる。重要な商品とサービスの価格指数体系の整備を進めていく。③価格に対する監督・管理を強化する。教育、医療衛生、銀行などの業種の料金や費用徴収に対する検査を行う一方、規則に反した費用徴収項目を整理、撤廃する。独占価格禁止関連法令の施行を強化する。④物価上昇による補助金支給の連動システムを健全化する。社会的救済・保障の基準を物価上昇にスライドさせる仕組みを完全なものにすると同時に、それを早急に実施する。また、物価上昇による生活困窮者への影響の緩和に取り組む。
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