投資の安定した伸びを促し、投資構造の最適化をはかる。2014年度の全社会固定資産投資額は17.5%伸びると見込まれる。中央予算枠内の投資を4576億元とする。①民間投資の潜在力を引き出す。民間投資の奨励・誘導に関する三十六ヵ条規定および実施細則の施行にしっかりと取り組んでいく。民間投資に関する行政法規、部門規則および規範的文書の整理・改訂を急ぐとともに、明瞭・透明、公平・公正な、執行しやすい市場参入ルールを設定する。また、金融や、石油、電力、鉄道、電信、資源開発、公共事業などの分野において、産業誘導の方針に合致し、産業の形態転換・高度化にも寄与できるいくつかのプロジェクトの民間参入を促し、模範的かつ牽引的な効果を発揮させる。②政府投資の構造を最適化する。一般的な競争的性格を持つ企業のプロジェクトへの投資から次第に手を引くとともに、民間資本の投資でまかなうことができる営利的なインフラ投資についても適切に減らしていく。また、分散した小規模投資を圧縮し、政府のオフィス・ビルや公会堂、ホテル、ゲストハウスなどの建設への投資を打ち切る一方、全局にかかわり、戦略性のある基礎的な重要プロジェクトを重点的に支援するなど、力を集中して大きな事業に取り組む。中央予算枠内の投資は主として次のいくつかの分野に振り向ける。それはすなわち、保障タイプ住宅およびその関連施設の整備とバラック地区の再開発、食糧生産能力を新たに5000万トン増やすプロジェクトと農村の民生事業、水利事業、中・西部地区の鉄道網などの重要なインフラ整備、省エネ・排出削減と環境対策、肝要なコア技術の開発・応用などの自主的イノベーションと業態転換・高度化プロジェクト、教育、医療衛生、社会養老、食品・医薬品の安全などの社会諸事業と社会管理、また少数民族、辺境地区の発展促進などの諸分野である。③重点プロジェクトにしっかりと取り組む。第12次5ヵ年計画『要綱』の中間評価の実施を踏まえて、第12次5ヵ年計画に定められた重点建設任務に力を入れて取り組み、進行中のプロジェクトを着実に推し進める。プロジェクトの事前作業を積極的に進め、投資が待たれる重要プロジェクトの充実化をはかる。
(三)農業の安定した発展を促す。①主要農産物の生産の安定した発展を維持する。全国で食糧生産能力を新たに5000万トン増やす計画の実施を急ぎ、広域にわたって集中的に形成される地域性のある大規模な商品化食糧生産基地を整備するよう努める。農業科学技術の革新と普及のペースを速め、単位面積当たりの収穫高を引き上げる。現代的種子事業と農業の機械化の発展を速め、新疆良質綿花生産基地の整備を後押しする。引き続き全国野菜産業発展計画を実施するとともに、ブタ、乳牛、肉用牛・ヒツジの標準化した大規模飼育を推し進め、動物疫病の予防・抑制を強化する。漁業行政・漁港整備と海洋漁船の買い換え・改良を支援する。農産物の品質安全に対する検査・測定システムの整備を進めていく。2014年度の食糧総生産高は5億5000万トン以上に達すると見込まれる。②農業支援・保護制度の充実化、強化をはかる。中央予算枠内の資金は引き続き「三農」分野に傾斜配分する。小麦や籾米の最低買付価格を50キロ当たりそれぞれ6元、3.7元引き上げる。引き続きトウモロコシ、菜種、砂糖の臨時買付・備蓄制度を実行するとともに、東北地区と内モンゴルの大豆、新疆の綿花を対象とした目標価格に基づく補助の試行作業をスタートする。農業補助金の規模を拡大し、新規補助金を食糧などの重要な農産物、新しいタイプの農業経営主体、食糧主要生産地区に重点的に投下する。条件が整った地域において、実際の食糧の作付面積または生産高に応じて生産者に補助金を支給する試行作業を繰り広げ、補助金の精確さ、方向性を高める。政策的農業保険制度の健全化をはかる。商品化食糧主要生産省と食糧・食用油・ブタの生産拠点となっている県への奨励金・補助金を増やし、牛肉・羊肉の生産をサポートし、食糧主産地に向けた利益補償の仕組みを充実させる。③農業・農村のインフラ整備を強化する。全国の高基準農地造成に関する総体的計画を実施し、基幹水源地や導水・送水工事、大型灌漑区など重点水利事業の整備を強化するとともに、河川の治水および老朽化ダム・水門の危険要因の排除と補強作業に取り組み、洪水・干ばつ対策など防災・減災システムの整備を推し進める。農業環境の面で最も解決が急がれる問題に取り組むための総体的計画を編成し、耕地の重金属汚染と地下水の取水超過が深刻な地域への対策を強化し、農業分野における広域汚染の予防と対策にさらに力を入れる。引き続き農村の飲料水安全プロジェクトや農村送配電網のグレードアップ・改良、それに県・郷・村における自動車道路の整備を進めるほか、農村ではメタンガス事業の適正化・発展をはかり、老朽家屋の改修を行い、通信関連のインフラ整備を加速する。
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