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中国の武装力の多様な運用

 

災害救援に参加する

中国は世界で自然災害が最も深刻な国の一つであり、災害の種類が多く、分布地域が広く、発生頻度が高く、国の経済建設と人民大衆の生命・財産・安全に重大な危害を及ぼしている。中国の武装力は終始一貫して災害救援の突撃力であり、最も緊急かつ困難で、危険な救援任務を担っている。2005年に公布された「軍隊の災害救援についての条例」に基づき、軍隊と武装警察部隊は主として被災者の救助、避難、あるいは疎開、重要な目標の安全確保、重要な物資の緊急保全と輸送の任務を担い、道路(橋梁、トンネル)の突貫補修、海上における捜索・救助、核・生物・化学災害救援、疫病蔓延の抑制、医療救護などの専門的災害救援に参加し、その他のひどい災害や危険な状況を排除するかまたはコントロールし、地方の人民政府に協力して災害復旧・復興などに取り組む。

軍隊と武装警察部隊は各級人民政府とともに、自然災害に対応するための軍と地方の協調連携の仕組みを確立、整備し、戦略レベルの緊急対応移動指揮プラットフォームを構築し、重点地域で災害救援に必要な物資や器材を事前に備蓄、配備し、連隊以上の部隊の災害救援緊急対応策を制定、改訂し、軍隊と地方による災害救援合同訓練・演習を行い、災害救援能力を全面的に向上させている。現在、洪水災害救援部隊、震災緊急救援隊、核・生物・化学環境下の応急救援隊、空中緊急輸送隊、交通・電力応急救援隊、海上応急捜索救助隊、応急機動通信保障隊、医療防疫救援隊、気象保障緊急専門隊など9種類、5万人にのぼる国レベルの緊急対応専門チームを編成した。各軍区は関係省(自治区・直轄市)と共同で、現役と予備役部隊に頼り、4万5000人の省レベル緊急対応隊を編成した。

中国の武装力はこれまでの重要な災害救援活動において、常に新鋭部隊、突撃部隊の役割を果たした。2008年、126万人の将兵と民兵予備役が南方地区における厳しい低温・雨雪・結氷災害と闘い、22万1000人が四川省紳川大地震の救援に参加した。2010年、2万1000人が青海玉樹で発生した強烈な地震の救援に赴き、1万2000人が甘粛舟曲の大規模な土石流災害の救援に参加した。2011年以来、軍隊と武装警察部隊は延べ兵力37万人、各種車両(機械)19万7000台、航空機とヘリコプター225機を出動させた。また、民兵予備役87万人を動員し、洪水・冠水、地震、干ばつ、流氷、台風、火災などの災害救援に参加し、245万人の被災者を救助、避難させ、16万トンの物資を緊急輸送した。毎年、陸軍航空兵のヘリコプターは延べ数百機が出動して、森林や草原の防火、消火の任務を担い、さらにそれを常態化している。

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