中華人民共和国国務院報道弁公室

2012年10月 

前書き

エネルギーは人類の文明と進歩を支える物質的基礎であり、現代社会の発展に欠くことのできない基本条件でもある。中国が現代化を実現し、全人民がともに豊かになっていく過程で、エネルギーは一貫して重大な戦略問題の一つである。

1970年代末に改革開放政策を実施して以来、中国のエネルギー事業は長足の発展をとげた。現在、中国は世界最大のエネルギー生産国になっており、石炭、電力、石油・天然ガス、および新エネルギー、再生可能エネルギーを全面的に発展させるエネルギー供給体制を形成し、エネルギー全般のサービスレベルは大幅に向上し、人々の生活用エネルギーの条件は非常に大きな改善を見た。エネルギーの発展は、貧困の撲滅、民生の改善、経済の長期にわたる安定的かつ急速な発展のために力強い保障を与えている。

中国のエネルギーの発展は多くの課題に直面している。エネルギー資源の質が元々低く、石炭、石油、天然ガスの一人あたり保有量もかなり少ない。エネルギーの総消費量は近年増加が急速すぎて、エネルギーの安定供給に対するプレッシャーが増している。また、化石エネルギーの大規模な開発利用は生態環境に一定の影響をもたらしている。

エネルギー資源の過度な消耗を減らし、経済、社会、生態の全面的でバランスのとれた持続可能な発展を実現するために、中国は省エネ・排出削減への取り組みを絶えず強化し、エネルギー利用効率の向上に努め、単位国内総生産（GDP）あたりのエネルギー消費は年ごとに低下している。中国は科学的発展観を指針とし、発展方式を確実に転換させ、資源節約型で環境にやさしい社会の建設に力を入れ、エネルギー技術の刷新と体制の革新を通じて全面的にエネルギー効率を高め、新エネルギーと再生可能エネルギーの発展に力を入れ、化石エネルギーのクリーンで高効率な開発利用を推し進め、安全、安定、経済的、クリーンな現代的エネルギー産業システムの構築に努め、中国が全面的に小康社会（ややゆとりのある社会）を建設するうえでより確実なエネルギー供給を保障し、世界経済の発展によりいっそうの貢献をしていく。