六、国際交流と協力を積極的に展開
各国のインターネットは互いにつながりあうと同時に、それぞれが異なる主権範囲に属している。この点からも国際間の交流と協力を強めることが必要になる。中国は、各国が平等互恵の基礎の上で、インターネット分野における交流や協力を積極的に展開し、世界中のインターネットセキュリティーを守る責任をともに担い、インターネットの健全かつ秩序のある発展を促進し、インターネット発展によってもたらされた好機や成果を分かち合うことを主張している。
中国政府は一貫して、インターネット分野における国際交流と協力の展開を積極的に支持している。中国は各国の世界情報社会サミット(WSIS)及びその他のインターネット関連の国際的または地域的な会議に代表団を派遣し、参加してきた。中国は、インターネットセキュリティーを保護する面においての地域間協力を高度に重視しており、2009年にはアセアン(ASEAN)と上海協力機構(SCO)加盟国と『中国・アセアン電信管理監督機関のインターネットセキュリティー問題に関する協力枠組み』と『上海協力機構加盟国の国際情報セキュリティー保障の政府間協力協定』に調印した。インターネット犯罪の取り締まりにおいて、中国の公安機関は、IT犯罪におけるインターポール・アジア南太平洋地域のワーキンググループ(The Interpol Asia-South Pacific Working Party on IT Crime)、中米合同連絡グループ(JLG)などの国際協力に参加し、前後して、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、香港などの国や地域と、二国間、または多国間の会談を行い、インターネット犯罪撲滅についての意見交換を行った。2006年以来、中国の公安機関は、40余りの国や地域のインターネット犯罪に関する500件あまりの調査協力依頼文を処理したが、その内容は、ハッカーの攻撃、児童ポルノ製品、インターネット詐欺など多岐にわたっていた。中国はインターネット分野における二国間での対話交流メカニズムの構築を積極的に推し進め、2007年以来、前後してアメリカ、イギリスとの間で「中米インターネットフォーラム」「中英インターネット円卓会議」が開催された。他国のインターネットの発展と管理における有益な経験を学ぶため、2000年以来中国政府は前後して、数十の代表団を派遣した。代表団は、アジア、欧州、北米、南米、アフリカなど40余りの国を訪問し、各国の成功した経験を中国のインターネット発展と管理の実践に応用させてきた。
中国は、国際的なインターネット管理における国連の作用を発揮させていくことを主張する。国連の枠組みのもとで、全世界で民主的なプロセスを経て生まれた、権威ある、公正なインターネット管理機構の設立を支持している。インターネットのリソースは発展と安全に関わるものである。中国は、各国が国際インターネットのリソース管理に参与する平等的な権利があり、現在の管理モデルをベースとして、多元的かつ透明性の高い、国際インターネットリソースの分配システムを建設し、それらのリソースを合理的に分配し、これによって世界の、バランスの取れたインターネット発展を促進する、と考えている。
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