五、インターネットのセキュリティー保護

インターネットのセキュリティーを保護することは、インターネットの健全な発展と有効的な運用の前提となる。目下、インターネットの安全性の問題は日ごとに突出してきており、各国においても注目されている。中国でもインターネットにおける安全性が深刻な危機にさらされている、という状況に直面している。有効的なインターネットのセキュリティー保護は、中国のインターネット管理の重要な範疇であり、国家の安全保障及び社会における公共利益の保護など、必然的な要求である。中国政府の考えでは、インターネットは国家の重要なインフラであり、中華人民共和国大陸部のインターネットは、中国の主権的管轄範囲に属しており、中国のインターネット主権は、尊重及び保護されてしかるべきものである。中華人民共和国の公民及び中華人民共和国大陸部に在住している外国人、法人、その他の組織は、インターネットを使用する権利と自由を享受すると同時に、中国の法律・法規を遵守し、インターネットのセキュリティー保護を自覚しなければならない。

法に依拠し、インターネットのセキュリティーを守る。インターネットのセキュリティーを保護するために『中華人民共和国刑法』『全国人民代表大会常務委員会のインターネットセキュリティー保護に関する決定』『中華人民共和国治安管理処罰法』『中華人民共和国電信条例』『中華人民共和国コンピューター情報システム安全保護条例』『インターネット情報サービス管理弁法』『コンピューター情報ネットワーク国際連接ネットワーク安全保護管理弁法』などの法律・法規は、中国のインターネットの健全な発展を促進し、国家の安全と社会の公共利益の保護、個人または法人とその他の組織の合法的権益の保護を進めていくために、関連する規定を作った。『中華人民共和国電信条例』の第6条では、「通信ネットと情報の安全は法律によって保護されている。いかなる組織あるいは個人であっても、通信ネットを用いて、国家の安全、社会の公共利益、あるいは他人の合法的な権益を侵害する行為を行ってはならない」と定められている。

インターネット情報の安全な流通を守る。インターネット情報の自由な流通と安全な流通とは互いに背中合わせの関係であり、まず安全性を確保した上で自由な流通を実現すべきである。中国政府はインターネット情報の安全な運用の保護を高度に重視しており、民衆に対して、法に則る形でインターネットを運営し、合法かつモラルに従った形でインターネット接続を行い、正しく使用することを積極的に指導している。『全国人民代表大会常務委員会のインターネットセキュリティー保護に関する決定』『中華人民共和国電信条例』『インターネット情報サービス管理弁法』には、いかなる組織または個人もインターネットなど通信ネットワークを利用して、以下のような内容を含んだ情報を製作・複製・配布・伝播してはならない、と明確に規定している。すなわち、憲法で確定した基本原則に反する内容、国家の安全を脅かしたり、国家機密を漏らしたり、政権転覆をはかったり、国家の統一を破壊したりする内容、国家の名誉と利益を傷つける内容、民族間の憎悪や差別意識を煽り、民族間の団結を破壊する内容、国の宗教政策を破壊し、邪教や封建的迷信を称揚する内容、デマを散布したり、社会秩序を乱したり、社会の安定を損なったりする内容、わいせつ・ポルノ・賭博・暴力・殺人・テロを散布し、あるいは犯罪をそそのかす内容、他人を誹謗中傷したり、他人の合法的権益を侵害したりする内容、法律・行政法規が禁じているその他の内容、である。上述の法律・規定は、中華人民共和国大陸部におけるインターネット情報の安全を守るための基本的な法的依拠であり、すべての中国国公民、および中華人民共和国大陸部の外国公民・法人およびその他の組織は必ずこれを遵守しなければならない。