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政府白書  
2008年 中国の国防

 

四、陸 軍

陸軍は人民解放軍の基礎であり、主に地上で戦闘任務を遂行する軍種であり、歩兵、装甲兵、砲兵、防空兵、航空兵、工兵、通信兵、対化学戦部隊、電子対抗部隊などの兵種と各種の専門勤務部隊によって構成される。

発展の歴史

人民解放軍は1927年8月1日に創設され、成立初期は陸軍だけであった。長期にわたって、陸軍は歩兵を主とし、土地革命戦争期にはわずかではあるが騎兵、砲兵、工兵と通信兵が設けられ、解放戦争期には、戦車兵(装甲兵)と対化学戦部隊が創設された。20世紀50年代以来、砲兵、装甲兵、工兵と対化学戦部隊などの兵種指揮機関が設置された。80年代以来、陸軍の構造が大きな変化をとげ、陸軍航空兵、電子対抗部隊などの兵種が増設され、また1985年に陸軍集団軍が創設された。81年にわたる建設を通じて、陸軍は単一の兵種から多兵種の現代的な陸軍となり、独自に戦闘任務も遂行でき、海軍、空軍と第二砲兵と共同で作戦もできる強大な軍種になった。

体制・編制

陸軍は独自の指揮機関を設けてはおらず、4つの総部(総参謀部、総政治部、総後勤部、総装備部)が指揮機構の職能を行使し、7大軍区はその所属の陸軍部隊を直接指揮している。陸軍部隊は機動戦闘部隊、警護警備部隊、国境警備・海上防衛部隊と予備役部隊などを含み、集団軍、師団(旅団)、連隊、大隊、中隊、小隊、分隊の体制を実行している。集団軍は師団、旅団に編成され、軍区の管轄を受け、基本的な戦闘軍団である。師団は連隊によって編成され、集団軍の管轄を受け、基本的な戦術兵団である。旅団は大隊によって編成され、集団軍の管轄を受け、戦術兵団である。連隊は大隊によって編成され、普通は師団や旅団の管轄を受け、基本的な戦術部隊である。大隊は中隊によって編成され、普通は連隊や旅団の管轄を受け、ハイレベルの戦術分遣隊である。中隊は小隊によって編成され、基本的な戦術分遣隊である。陸軍機動戦闘部隊は18の集団軍と一部の独立合成戦闘師団(旅団)を含む。

部隊の建設

近年来、陸軍は機動戦、立体攻撃・防御の戦略的要請に応じて、区域防衛型から全域機動型への転換をちくじ推し進めている。規模を合理的に縮小し、体制・編制を改革し、部隊の編成が小型化、モジュール化、多能化の方向へ発展することをちくじ推し進めている。陸軍航空兵、軽機械化部隊と情報対抗部隊の発展を加速させ、戦闘戦術ミサイル、地対空ミサイル部隊と特殊戦部隊の建設を重点的に強化し、空地一体、長距離機動、迅速な突貫攻撃と特殊戦能力を引き続き高める。

陸軍兵種の建設は著しい進展をとげた。装甲兵は情報システムと兵器プラットホームの一体化建設を強化し、新型主戦戦車へとちくじ変化し、重型、水陸両用、軽型などの機械化部隊を発展させ、装甲機械化師団・旅団の合成師団・旅団における比率がいっそう高められた。砲兵は長射程多連装ロケット砲、大口径自走カノン砲・榴弾砲など一連の先進的な兵器装備と新型弾薬をちくじ装備し、3つのクラスの戦闘指揮システムを発展させ、全コースのピンポイント攻撃システムを一応構築した。防空兵は先進的な性能の一連の野戦防空ミサイル、新型レーダーと情報指揮システムなどの装備を次々と充実させ、偵察・警戒、指揮・コントロール、情報対抗と火力による封鎖を一体化した対空戦システムをちくじ確立し完全なものにした。工兵は専門化と多能化を結びつけ、平時と戦時を結びつけたプロジェクト保障力システムの構築を加速し、全コース密着の保障、障害の迅速な除去、総合防護、反テロ・爆発物排除と災害救援のかなり強い能力を形成した。対化学戦部隊は新型防護力の発展を加速し、一体化された核兵器・化学兵器・生物兵器に対する警報・偵察・監視、防護・指揮と防護力のシステムを初歩的に確立した。

陸軍航空兵は陸軍の主戦兵種の1つであり、総部、戦区、集団軍の3級管理体制を実施している。近年、陸軍航空兵は輸送型、補助型から合成型、主戦型の陸軍の空中での突撃力への転換を推し進めることを加速し、火力突撃、空挺部隊による戦闘、空中機動と空中勤務支援などの能力の訓練を全面的に強化し、反テロ・安定維持、国境の閉鎖・コントロール、災害救援と合同軍事演習などの行動に積極的に参加し、規模が適度で、構造が合理的で、よく装備され、機能が完備した陸軍航空力の建設に力を入れている。

陸軍の国境警備・海上防衛部隊は国の主権と領土の保全を守り、国境・沿海地域の安全・安定を確保するための中核的力であり、総部、軍区、省軍区によって指導される。ここ数年来、国境警備・海上防衛部隊は陸、海同時重視、科学技術による国境強化、重点建設、協調的発展という原則に従い、戦備勤務を中心とすることを堅持し、偵察・監視、指揮・コントロール、スピーディーな反応、自衛戦闘能力の向上をはかっている。国境・沿海地域の重要な方向と敏感地帯、水路、海域の防衛・警戒をたえず強化し、国境管理・コントロールの強化、応急・突発的事件の処理、災害救援などの行動を適時に行っている。隣国との国境警備における協力・交流を幅広く展開し、国境警備・海上防衛の事務を積極的かつ適切に処理し、国境・海上の安定を確保し、国境・沿海地域の改革開放と経済社会の発展を促すことに重要な貢献をしている。

 

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