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政府白書  
中国の鉱物資源政策

――法に依る鉱物資源の厳格な管理を堅持する。法制を健全にし、法に依る行政を大いに推進し、鉱物資源の探査・開発に対する監督・管理を強化する。鉱物資源の管理秩序を整頓し、規範化させ、鉱物資源の保護と合理的利用の法制化、規範化、科学化を促進する。

三、国内の鉱物資源供給能力を増強

中国は主に自国の鉱物資源とその他の天然資源の開発に頼って経済を発展させている。いくらかゆとりのある社会を全面的に建設する過程で、まず国内の鉱物資源供給能力を高めることに立脚する。中国の鉱物資源の探査・開発潜在力はかなり大きいものである。全国で発見された20余万カ所の鉱山と鉱化地のうち、すでに探査評価を行ったところはわずか2万余カ所である。1980年代以来、鉱化が異常なところを7万2000カ所発見し、2万5000カ所検査し、217カ所の鉱床を発見した。残りは鉱物探しの見通しが明るいもので、異常検査を行っていない。西部の広大な地域、東部地区の奥地、管轄海域の地質作業の程度は高くなく、ブランクの区域が多く残っている。これらはいずれも今後の中国国内鉱物資源の探査・開発の方向である。

中国政府は社会主義市場経済体制確立の要求に基づいて、鉱物資源探査体制の改革を深化させ、公益性、基礎性の地質調査の評価と戦略的鉱物資源探査を商業ベースの鉱物資源探査と分けて行うようにしている。1998年に中国地質調査局を設立し、新しい国土資源大調査を展開し、基礎調査計画、鉱物資源調査評価プロジェクト、資源調査と利用技術発展プロジェクトを実施し、地質作業の程度が低い地区の基礎地質調査と鉱物資源の将来性の評価、特に西部地区の鉱物資源潜在力の調査評価と品不足の鉱物資源の調査評価を重点的に展開し、鉱物資源計画および政府の管理と政策決定に科学的根拠を提供し、商業ベースの鉱物資源探査に地質、鉱産の基礎情報を提供する。国の出資する戦略的な鉱物資源探査作業は商業ベースの鉱物資源探査への投資を促し、将来鉱化する一部の区域は商業ベースの鉱物資源探査への投資が関心を寄せるホットスポットとなっている。

中国政府は計画の要求に合致し、市場のニーズを方向とし、経済効果を中心とする商業ベースの鉱物資源探査活動を奨励するとともに積極的に導いている。中・西部地区、辺ぴな地域および少数民族地区など経済が発達しておらず、かつ資源潜在力のある地区で商業ベースの鉱物資源探査を展開するのを奨励する。鉱山企業が市場のニーズと資源潜在力のある旧い鉱山の周辺あるいは深部で商業ベースの地質探査作業を展開し、新しい代替資源を探すのを奨励する。以前国が出資して探査して形成された鉱産地については、投資家が公平な競争を通じて探査権と採掘権を取得するのを奨励する。石油、天然ガス、炭層ガス、灰分と硫黄の少ない石炭、良質マンガン、クロム、銅、アルミニウム、金、銀、ニッケル、コバルト、プラチナ族金属、カリ塩など鉱物資源の商業ベースの探査を展開するのを奨励する。地熱、ミネラル・ウォーターと地下水資源を科学的、合理的に開発し、節約を励行し、良質な水を優先的に使い、汚染を防除する。

中国は次の措置をとって国内の鉱物資源供給能力を増強する。

――エネルギー鉱物資源の探査・開発にいっそう力を入れる。中国の石炭資源は豊富であり、石炭の中国のエネルギーの主体としての地位はいまのところ大きな変化が生じるようなことがない。しかし、石炭を主とするエネルギー構造は、大気環境をゆゆしく汚染するため、エネルギー構造は若干の調整を行う必要がある。中国は石炭資源と水エネルギー資源を十分に利用して、石炭の洗浄・選定・加工、液化、ガス化などを主要な内容とする石炭のクリーン技術を発展させる。石炭開発は東部地区の生産規模を定着させ、山西省、陝西省、内蒙古自治区を重点的に開発し、南西地区を合理的に開発し、新疆ウイグル自治区、甘粛省、寧夏回族自治区、青海省の石炭資源を適当に開発する。炭層ガスの開発にいっそう力を入れる。中国の石油資源はわりに豊富であるが、需要と比べて相対的に不足している。オイル・ガス供給の不十分な問題を解決するには、まず国内のオイル・ガス資源の開発・利用に立脚する。西部地区はすでに豊富なオイル・ガス資源を発見し、新彊のタリムとジュンガル、陝西省、甘粛省、寧夏回族自治区、山西省、内蒙古自治区のオルドスと青海省のツァイダムなどの盆地の開発の見通しは明るいものである。渤海海域も重大な発見がある。石油資源の探査・開発は、東部を深化させ、西部を発展させ、海底を加速することを踏まえて、古い油田区域の探査作業を重点的に強化し、新しい地層と地区で新しい油田を発見して、石油の確認済み埋蔵量を増やし、合理的な石油自給率を維持する。天然ガスの探査・開発は、西部の天然ガスを東部に送る沿線のタリム、オルドス、ツァイダム盆地と四川・重慶地区および海底の東海盆地を重点として、埋蔵量と生産量を増やし、中国のエネルギー構造をちくじ改善する。

――区域の地質と鉱物の探査・開発の合理的配置を促進する。中国西部地区の鉱物資源はわりに際立った強みをもち、集中的に分布し、強みをもつ支柱産業を形成する資源的基盤が備わっている。全国で資源埋蔵量が確認された158種の鉱物のうち、西部地区は138種ある。西部地区の石炭、オイル・ガス、カリ塩、クロム鉄鉱、希土、燐、ニッケル、バナジウム、マンガン、銅、アルミニウム、亜鉛など30余種の鉱物資源は全国でわりに強みを持っている。西部大開発戦略を実施し、インフラ建設と生態建設にいっそう力を入れることは、西部地区の資源およびその生産物をすみやかに国内外市場とつながりを保たせるのに役立ち、この結果、鉱物資源の開発と鉱産物の市場進出の条件がこの上なく大きく改善される。中国政府は、西部地区の鉱物資源集中地区を重点として、石油、天然ガス、炭層ガス、良質石炭、銅、金、良質マンガン、カリ塩、地下水などの鉱物資源に対する商業ベースの探査を行い、西部地区の石油、天然ガス、非鉄金属、カリ塩、燐などの鉱物資源に対する合理的開発と高度加工を推し進め、資源的強みの経済的強みへの転化を速めるのを奨励する。中・東部地区では、鉱物資源潜在力の発掘、総合的利用の強化、鉱物資源加工産業チェーンの拡大に重点を置く。国の産業構造調整目標に基づいて、タングステン、すず、アンチモン、鉛、亜鉛、希土などの鉱物資源探査を行う。中・東部地区の非金属鉱物開発の地理的、技術的強みを十分に発揮し、非金属鉱物の高度加工レベルと集約化利用の程度を高め、新しい応用分野を開拓し、市場競争力を増強する。同時に、中・東部地区の旧い鉱山で代替資源を探す。中国管轄の海域には豊富な鉱物資源が埋蔵されており、中国政府は海域のオイル・ガス資源の探査・開発およびその他の鉱物資源の研究を引き続き強化し、国際海底鉱物資源の研究と探査・開発活動に積極的に参与する。

――鉱物資源開発・利用の構造調整を加速する。中国の鉱物資源採掘の集約化、現代化の程度がわりに低いため、構造の最適化、技術の革新、管理の強化が必要である。中国は鉱物資源開発・利用構造の調整を加速し、生産能力を増強し、効果を高める。鉱山企業の技術改造とメカニズム転換を通じて、鉱物資源の探査・開発面でのクリーン生産の積極的推進、成熟した技術とハイテクの応用を奨励し、鉱物資源の探査・開発レベルを高める。スケール開発を行い、集約化レベルを高め、立ち遅れ、分散した採鉱能力を淘汰する。許可なしで採掘し、環境を汚染し、資源を浪費し、安全生産の条件を備えていない鉱山企業を法によって整理、閉鎖する。市場と政策の導きで、国際競争力を持つ鉱山企業グループを発展させ、非国有鉱山企業の発展を引き続き支持、援助する。

――鉱物資源の総合的利用レベルを高める。中国の確認ずみの鉱物資源のうち、質がよくなく、現在の技術・経済条件の下で利用できないものがかなりあり、これら資源の開発・利用は中国の鉱物資源の供給問題を解決する重要なルートの一つである。中国政府は、鉱物資源集中地区のインフラ建設を強化し、鉱山建設の外部条件を改善し、ハイテクを利用し、開発コストを引き下げるなどの措置をとって、経済的にあまり利用できない資源の経済的に利用できる資源への転化を加速するのを奨励する。資源の総合的利用は中国の鉱物資源探査・開発の重要な技術経済政策である。中国は、鉱物資源に対する総合的探査、総合的評価、総合的開発、総合的利用を実行し、鉱山企業が質がよくなく、選鉱と精錬が難しい資源、代替資源、再生資源を開発、利用して、資源供給源を拡大し、生産コストを引き下げるのを奨励、支持し、鉱山企業が「三廃」(固体、液体、気体廃棄物)の総合的利用の科学技術難関突破と技術改造を展開するのを奨励し、廃棄旧金属と再生資源の回収・利用を奨励し、非伝統的鉱物資源を積極的に開発する。中国は1985年に「資源の総合的利用の若干問題に関する暫定規定」を公布、実施し、1996年に「資源の総合的利用のいちだんの展開に関する意見」を公布、実施し、また「資源総合的利用リスト」を公布し、企業所得税、増値税などの面で鉱物資源の総合的利用に対し優遇政策を実行し、鉱山企業が科学技術の進歩と革新に頼って資源の総合的利用レベルを高めるのを奨励する。

――エネルギーを節約し、消耗を減少する。中国は鉱産物の高度加工技術、新エネルギー、新素材の技術、エネルギー、材料、水を節約し、消耗を減少する技術とプロセスを発展させ、資源利用率を高めるのを奨励する。再生可能なエネルギーと原子力発電を発展させ、クリーン石炭と炭層ガスの利用を拡大し、石炭の直接燃焼比率を引き下げる。新型金属、新型非金属および通常の鉱物材料の代替品を発展させ、通常の鉱物材料への経済と社会の依存度を低下させる。

――戦略的鉱物資源の備蓄制度を確立する。中国は鉱物資源の需給現状および実際の国力に基づいて、重要な戦略的資源を逐次備蓄するようにする。

――旧い鉱山の資源代替問題を逐次解決する。中国の一部の国有大・中型鉱山の採掘は中・末期に入り、代替資源が不足している。一部の旧い鉱山企業は資源枯渇のため経営難に直面している。中国政府は政策面から扶助を強化し、鉱物資源の探査・開発の特徴に照らして合理的な財政・徴税政策を制定し、その生存と発展のために良好な外部条件を整える。大型の旧い鉱山で代替資源探しを行い、一部の旧い鉱山を資源枯渇の苦境から抜け出させ、その経営年限を延長させる。

四、鉱物資源探査・開発の対外開放と協力を拡大

中国は確固として対外開放政策を実行し、互恵互利を基礎として、鉱物資源分野の国際協力に積極的に参与し、国内外の資源、資本、情報、技術、市場の交流を推進する。

中国は外商が中国に投資して鉱物資源を探査、開発するのを奨励する政策を実行する。中国は、国内の鉱山企業が外国の鉱業会社と協力し、国際の先進的な経験を参考にし、先端技術を導入し、国際慣行に基づいて運営するのを奨励する。中国の石油工業は1982年から対外開放を始め、国外の資金と技術を利用して、オイル・ガス資源の共同探査・開発を行い、開発範囲を逐次拡大し、原油生産量を大幅に高め、現在は国外のオイル・ガス資源開発に参与している。中国政府は、外商投資環境のいっそうの改善、対外開放拡大、国際協力強化の面で、一連の新しい措置をとったかあるいはとり始める。

 

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