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政府白書  
中国の性別平等と婦人発展の状況

都市へ行って働く農村婦人の合法的権益を守る。ここ数年来、中国政府は農民が都市へ行って就業するのを制限する規定をちくじ減らし、取り消し、賃金遅配、職業安全、同一労働同一報酬、社会保障などの問題の解決に力を入れ、都市へ行って働く農民の戸籍管理、子女入学などの面の困難を減らし、都市へ行って働く農村婦人の合法的権益を積極的に守っている。同時に、国は育成訓練学校と権利保護ワークステーションを設立し、典型的な権利侵犯の実例を宣伝するなどの方法で、都市へ行って働く農村婦人の権利保護意識を高め、法によって権利を保護する能力を強めるのを奨励、支持している。

労働就業領域における社会性別主流化を積極的に促進し、婦人の就業と創業の能力を高めるため、ここ数年来、中国政府の関係部門は国連開発計画(UNDP)、国際労働機関 (ILO)などの国際機構と協力を行って、積極的な成果をあげた。現在、中国政府は国情から出発して、国連の「就業と職業差別条約」を批准するプロセスを加速している。

三、婦人と貧困除去

貧困を軽減し、除去することは中国政府の確固不動の目標である。中国政府は成果に富む大規模な貧困脱却扶助特別開発計画の実施を通じて、婦人が多数を占める農村の貧困人口を1994年の8000万から2004年の2610万へと5390万人減らした。

婦人の貧困除去に利する政策を制定する。中国婦人発展綱要は、婦人の貧困を軽減し、貧困婦人を減少する主要な目標をかかげ、西部大開発戦略を実施する中で貧困婦人の扶助を強化し、貧困婦人を貧困脱却扶助資源の獲得者と貧困脱却扶助成果の直接受益者にならせるよう要求している。国の貧困脱却扶助難関突破計画は、貧困地区の婦人をいちだんと動員して家庭副業をやらせ、家庭菜園経済を発展させること、婦人の特徴に適合する労働集約型の貧困脱却扶助プロジェクトを実施すること、婦人に実用技術を学ばせ、彼女たちの貧困から脱却して裕福になる能力を高めることを明確に提出している。2004年、上海で開かれた世界貧困脱却扶助大会で、中国政府は貧困軽減・除去の政策声明を発表し、同等優先の原則にのっとって、貧困婦人の貧困脱却扶助プロジェクト実施への参与を積極的に支持し、婦人の参与人数が参与総人数に占める比率が40%を下回らないようにすると強調した。

効果的措置をとって農村婦人の貧困をちくじ取り除く。2001年から、中国政府は性別の指標を農村の貧困調査の内容として、貧困脱却扶助活動を行う時性別平等に気を配ることを強調している。ここ数年来、国は貧困脱却扶助資金の投入を増加し、2004年の中央財政の投入した貧困脱却扶助資金は122億元に達し、地方政府も貧困脱却扶助資金を相応に増加した。同時に、各クラスの政府は各地区の具体的状況に照らし、小口貸付、労務輸出、対応扶助などのルートと方式を通じて貧困地区の発展を扶助し、農村婦人の貧困脱却を援助している。2001年から2004年までの国の貧困脱却扶助の低利貸付のうち、農民の小口貸付に使った総額は135億2000万元に達し、利用者のうち半分以上が婦人であった。2001年から、中国政府は参与式の貧困脱却扶助を「村全体で推し進める」活動の主な方法として、全国の14万8000の貧困村で広く推し進めている。

NGOの婦人の貧困脱却、裕福実現活動を援助することを支持、提唱する。ここ数年来、中国政府の支持と提唱の下で、各クラスの婦人連合会は現地の実情と結びつけて、小口貸付、合同的貧困脱却、労務輸出、相互提携、東部地区と西部地区の互助などを主な内容とする「婦人貧困脱却行動」を積極的に行っている。中国人口福祉基金会は、貧困母親救助を目的とする「幸福プロジェクト」を実施し、資金を募って貧困の母親が経済と社会の発展に参与し、健康と知識レベルを高めるのを援助している。中国婦人発展基金会は、「大地の愛・母なる水だまり」プロジェクトを始動させ、西北部のかんばつ地区のために資金を募って、雨水をためる水だまりを9万カ所つくり、小型の集中給水プロジェクトを1100カ所建設し、受益の貧困人口は百万人近くに達した。そのほか、婦人連合会などのNGOはいろいろの手をつくして国際資金と物資援助を獲得し、積極的に貧困脱却扶助プロジェクトを実施し、貧困地区の婦人の発展を援助している。

四、婦人の政策決定と管理への参与

婦人が国家と社会事務の管理に参与する能力はたえず強まり、参政レベルはたえず向上している。中国憲法は男女の政治的権利が平等であるという基本的原則を明確に規定しており、婦人権益保障法は婦人の政策決定と管理への参与を実現させる保障措置に対し一歩進んで規定を行い、婦人発展綱要は婦人参政の具体的目標をはっきりかかげている。これらは婦人の参政レベルを高めるために法律的政策的基礎を築いた。

人民代表大会制度は中国の根本的な政治制度であり、国は婦人が各クラス人民代表大会で重要な役割を果たすのを重視している。1995年に公布された「中華人民共和国全国人民代表大会と地方各クラス人民代表大会選挙法」は、全国人民代表大会と地方各クラス人民代表大会の代表の中で、婦人が適切な人数を占めるべきであり、その比率を逐次高めると規定している。10年来、広範な婦人は各クラス人民代表の選挙に積極的に参加し、自らの民主的権利を行使し、女性が地方人民代表選挙に参与する比率は73.4%に達した。全国人民代表大会の女性代表の比率はずっと20%以上に保たれている。第10期全国人民代表大会では、女性代表は代表総数の20.2%を占め、女性常務委員は常務委員総数の13.2%を占め、前期より0.5%増え、副委員長の中に女性が3人いる。

中国共産党の指導する多党協力と政治協商制度は中国の基本的な政治制度である。中国共産党は執政党であり、民主諸党派は参政党で、中国共産党と密接に協力する友党である。中国共産党党員の中に女性が一定の比率を占めており、2004年の中国共産党の女性党員数は1295万6000人で,党員総数の18.6%を占め,1995年より3%増えた。中国共産党第16回全国代表大会代表のうち女性代表は18%を占め、前回の代表大会より1.2%増えた。第16期中央委員会では女性は委員と委員の7.6%を占め、前期より0.3%増えた。中国の八つの民主党派では、女性はわりに高い比率を占め、そのうちの七つの党派の女性党員の比率は30%を越えている。中国人民政治協商会議は中国共産党の指導する多党協力と政治協商の重要な機構である。現在、全国政治協商会議副主席の中に女性が4人おり、第10期全国政治協商会議第1回会議の委員と常務委員の中に女性がそれぞれ16.7%と11.7%を占め、第9期全国政治協商会議第1回会議より1.2%と1.7%増えた。

国は女性幹部の育成、選抜の目標を明確にうち出し、女性幹部の育成、選抜をたえず強化し、婦人を国家と社会事務の管理に広く参与させ、多くの素晴らしい女性が各クラスの指導部門に就任した。2004年末現在、各級党委員会、人民代表大会、政府、政協、裁判所、検察院、民主党派、人民団体の県(処)クラス、地区(庁)クラスの幹部は、女性がそれぞれ同クラス幹部総数の16.9%と12.6%を占め,1995年より4.3%と4.5%増えた。女性市長、副市長(専員、州長)は合計368人おり、省(部)クラス以上の女性幹部は同クラス幹部総数の9.9%を占め、1995年より2.8%増えた。現在、中国の国務院副総理と国務委員の中に女性が一人ずつおり、最高人民法院、最高人民検察院および国務院の構成部門の中に部長と副部長クラスの女性幹部が25人いる。2003年に全国で新たに採用した公務員のうち、女性の比率は27.8%で、中央国家機関のそれは37.7%に達した。そのほか、中国はまた少数民族の女性幹部の育成を重視し、少数民族婦人の参政能力の向上を重視している。

末端組織の婦人の参政能力は絶えず向上している。都市と農村の婦人は積極的に住民委員会と村民委員会の選挙に参加している。2004年、住民委員会と村民委員会の女性委員はそれぞれ23万7000人と44万3000人に達し、それぞれ住民委員会と村民委員会の委員総数の55.8%と15.1%を占めた。女性の住民委員会主任と村民委員会主任が頭角を現している。

婦人連合会の民主への参与と民主監督の役割が強化され、婦人の民主に参与するルートが絶えず広くなっている。各クラスの婦人連合会は広範な婦人を代表して、婦人の権益にかかわる法律と法規の制定と改正に参与するとともに、その実施に対する監督にも参与している。政府の関係部門は婦人連合会の意見を真剣に聴取し、政策と企画に婦人連合会の提案を取り入れるように気を配っている。

五、婦人と教育

中国では、女性は男子と平等な教育を受ける権利と機会を享有する。中国の教育法、義務教育法、職業教育法などの法律は女性の教育を受ける権利と機会について明確な規定を行っている。国は確実な措置と行動をとって、女児の9年制義務教育を受ける権利を保障し、女性が中等教育と高等教育を受ける機会を増やし、青壮年に重点を置いて女性が字を読めるようにし、婦人の終身教育レベルと教育を受ける平均年限を高めている。

中国政府は義務教育段階の性別差別の除去に力を入れ、女児の教育を受ける環境をたえず改善している。2004年の男児と女児の入学率はそれぞれ98.97%と98.93%で、男女の差は1995年の0.7%から0.04%に下がった。政府は農村の義務教育への投入をたえず増やし、農村地区の義務教育環境を改善し、女児が男児と平等に義務教育を受けるように保障している。2004年の農村義務教育に投入した政府の財政的教育経費は1995年の2倍に相当する1393億6200万元に達した。ここ数年来、国は多くのルートを通じて資金を集めて小中学校助学金を設立し、政府が資金を支出して教科書を無料で配り、雑費を免除し、寄宿生の生活費を補助する政策を実行し、中部と西部の農村地区の貧しい家庭の生徒の就学を重点的に扶助している。各クラス政府は貧困地区、民族地区の女児教育のために特別な政策と措置を制定し、農村地区の女児の義務教育普及レベルを高めるように努めている。そのほか、国はまた専門の政策を制定して、女児を含む農村の流動児童の義務教育を受ける権利を保障している。長年らい、各クラス政府はNGOが寄付して学習を扶助する活動を積極的に推し進め、女児の教育を受ける状況を改善するように努めている。中国青少年発展基金会と中国児童少年基金会の「希望プロジェクト」と「春の蕾計画」は、多くの中途退学した女児が再び学校に通えるように資金面から援助している。

 

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