都市コミュニティーの医療衛生サービスシステムの構築を加速し、各地が高齢者の医療・保健をコミュニティーの医療衛生の仕事の重点とすることを促進し、高齢者に対して安全で効果的で利便性のある経済的な医療衛生サービスを提供することに努めている。各地は末端医療衛生機構のコミュニティー衛生サービス機構への転換を積極的に指導し、高齢者保健、医療介護、リハビリなどのサービスを展開している。2005年末現在、全国の都市はコミュニティー医療衛生サービスセンター(ステーション)を1.5万カ所以上設置し、95%の地区クラス以上の都市、86%の市管轄区、一部の県クラスの都市で都市コミュニティー医療衛生サービスをくりひろげている。末端医療機構は高齢者の特殊な需要に応じて、家庭往診、家庭介護、昼間における病状の観察、ホスピス介護などのサービスを提供いている。高齢者の一部の基本的な健康問題はコミュニティーで解決できるようになっている。
国は高齢者の健康の特性に応じて、医療衛生・保健についての広報を積極的にくりひろげている。ラジオ、テレビ、新聞・雑誌、コミュニティー広報掲示板など多種多様なやり方で高齢者の養生・保健常識をPRし、普及している。各クラスの病院は年間を通じて所在するコミュニティーに向けて健康講座を開き、慢性病患者に保健のためのアドバイスを行っている。国は健康な高齢者の基準を制定し、全国で健康な高齢者の評価の仕事をくりひろげ、科学的かつ健康な生活スタイルを積極的に普及している。心臓・脳血管病、糖尿病など慢性病の三段階の予防の仕事を強化し、高血圧症、糖尿病の予防治療マニュアル、管理案を作成し、逐次普及し、高齢者の慢性疾患の早期発見、早期診断、早期治療を促進している。1991年から、中国政府は老年病の予防治療に関する研究の仕事を国の科学技術計画に組み入れた。今では、老年病の予防治療研究機構の数は全国で50カ所以上に達する。
高齢者の大衆的スポーツ保健活動の推進
中国政府は高齢者の大衆的スポーツ保健活動を大いに推進し、高齢者の体位の向上と健康の増進を図っている。2005年末まで、全国で県以上の各クラス行政区、70%の都市コミュニティー、50%の農村の郷・鎮に高齢者体育協会を設立し、高齢者の大衆的スポーツ活動に対する組織と指導を強化した。ここ数年らい、国は「全人民保健プロジェクト」を実施し、公益的なスポーツ保健のスペースと施設の整備を強化し、高齢者にスポーツ保健活動のスペースを提供した。現在、全人民保健プロジェクトは3万カ所以上の施設を整備した。2001年から、中国は「億万高齢者保健活動」を組織、実施し、より多くの高齢者の注目を集め、スポーツ保健に仲間入りさせている。現在、日常的なスポーツ保健活動に参加している高齢者は全国で5800万人以上に達する。
四、高齢者への社会サービス
高齢者向け社会サービスシステムの整備を加速することは、高齢者の増えつつある社会サービスに対するニーズを確保するための重要な措置である。ここ数年らい、中国政府は高齢者向けコミュニティーサービスの発展に大いに力を入れ、高齢者の在宅養老にプラスとなる環境を絶えず改善している。同時に、機構による養老サービスを積極的に推進し、高齢者の社会サービスに対するニーズの多様化にできるだけ対応し、在宅養老を基礎とし、コミュニティーサービスを支えとし、機構による養老を補足とする高齢者向け社会サービスを初歩的に形成するに至った。
国は「全国の都市コミュニティー建設の推進に関する意見」「コミュニティーサービス活動の強化・改善に関する意見」など一連の政策、文書を公布し、積極的な措置をとり、資金投下により大きな力を入れ、コミュニティー整備とサービスの仕事を強化し、数多くの高齢者を含むコミュニティー住民に便利で役に立つ多種多様なサービスを提供し、高齢者の在宅養老をサポートする環境を絶えず整備している。2005年末までに、全国の都市コミュニティーサービス施設は19.5万カ所、総合的なコミュニティーサービスセンターは8479カ所に達することになった。各地では訪問サービス、指定場所でのサービス、巡回サービスなどの方式を通して、高齢者に生活介護、家事サービス、緊急救援およびその他の無料または低い費用の額で利便サービス項目を提供している。2001年から、中国政府は3年連続してコミュニティーの高齢者福祉サービス施設を整備する「星光計画」を実施し、投資総額は134億元に達し、「星光高齢者ホーム」が3.2万カ所建てられた。この計画は高齢者のための訪問サービス、緊急援助、昼間の介護、保健リハビリ、文芸・スポーツ・レジャー娯楽など多くの機能を備え、3000万人以上の高齢者が受益している。2005年には、全国で平均して町ごとに1.32カ所の都市高齢者福祉機構、9.8のコミュニティー住民委員会ごとに1カ所の都市高齢者福祉機構が存在することになった。
ここ数年らい、国は資金投下を増やし、都市部で「三無」高齢者(働く能力がない、生活費のあてがない、法定扶養者がいないかまたはその法定扶養者に確かに生活扶助能力と扶養能力がない高齢者)向けの社会福祉ホームを設立し、高齢者アパート、老人ホーム、高齢者介護ホームの発展に大いに力を入れ、経済状況と生活能力が異なる高齢者、特に高齢患者と高齢身障者に機構による養老サービスを提供している。農村では敬老院の整備に力を入れ、「五つの保障」高齢者に集中的な養老施設と生活サービスを提供している。「社会福祉社会化の実現を加速することについての意見」「養老サービス業の発展を加速することについての意見」などの政策、文書を公布し、社会の力を奨励し、生かし、国の施設の民間による運営、民間投資への国の援助、政府による補助、政府の資金によるサービス提供など多種多様な方式を通して、養老機構を比較的速く発展させるよう推し進めている。2005年末までに、全国の都市部・農村部に社会福祉ホーム、敬老院、老人ホーム、高齢者アパート、高齢者介護ホームなどの養老サービス機構が3万9546カ所もあり、ベッド総数は149.7万床、そのうち農村の郷・鎮敬老院2万9681カ所、ベッド総数89.5万床となっている。国は養老サービス機構に対する規範的な管理を強化し、「国クラス福祉ホームの評定基準」「社会福祉機構の基本的規範」など規範的な文書を前後して発布し、養老サービスの質とレベルの向上に力を入れている。
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