▽薬品
未来の兵士の戦いには薬品という要素も加わることになるだろう。米国ではその戦いはすでに始まっている。米国では多くの元兵士が、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を治療するため、連邦医療保健を利用して抗うつ薬を購入している。イラク戦争とアフガニスタン戦争では、現役兵士の薬物服用数が過去にないレベルに達したとの報告もある。戦場の軍医は、戦争に嫌気のさした兵士にプロザックなどの抗鬱剤や、クロナゼパムなどの抗不安剤、アンビエンなどの睡眠薬を処方している。米国の戦争は長引き、何期にもわたって任務に就いている兵士も多く、そのストレスは想像を絶する。
『スター・トレック』の生みの親であるジーン・ロッデンベリーは、未来の戦争の兵士は、薬物によって制御されることになるだろうと予言している。
▽モバイルデバイス、シリコンバレー
デジタル時代を象徴するモバイル機器も、軍事応用への積極的な研究がなされている。そもそも最初の携帯電話は軍隊で使用されていたものだ。シリコンバレーでは現在、「ウェアラブル」な電子製品の開発が盛んだが、使用者の周囲の環境を認識する機器などは、少しの改造で兵士の実用的な機器となり得る。
国際未来学会の報道官を務めたパトリック・タッカー氏によると、グーグルグラスのような機能を持つヘルメットがあれば、地上の兵士の情報と無人機のカメラとを連結して利用することもできるようになる。だが実際の戦場では、両者の連結を無線によっていかに保持するかが問題になる。「アフガニスタンの前線基地でWiFiを使えば、情報が漏れ、反撃されやすいだろう」
モバイルデバイスが急速に発展する中、シリコンバレーの多くの企業が、技術分野の次の「大事件」になりそうなアイデアに積極的な投資を始めている。(編集MA)
「人民網日本語版」2014年11月26日